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https://www.facebook.com/recoverycaravanTai

福祉新聞でリカバリーキャラバン隊の冊子「精神疾患を持つ方が働くための合理的配慮の会話帳でっかい輪」を取り上げていただきました。

多くの皆様のおかげでいい冊子になりました。心より感謝いたします。

精神障害者が働くために必要な合理的配慮とは

http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/10061

キャラバン隊がNHKハートネットTVブログの取材を受けています

仕事とともに、このキャラバン隊の活動が大きな生きがいとなっていると紹介されています。

http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/3400/223531.html

2011年11月16日水曜日

障害のある方に必要な震災時の対策

障害のある方に必要な震災時の対策

東日本大震災の経験をもとに2011年7月、多摩南部就業支援連絡会で論議した結果を要録としてまとめたものです。(障害のある方に必要な震災時の対策についてワールド・カフェという手法を用いて対話しました。)直接の被災地ではないため不備もありますが参考としてご利用いただければと思います。

【想定される状況、および東日本大震災当日の多摩地区での実例】

1.想定される状況
家庭や施設、職場等にいる場合には周囲に支援者がいるが通勤・通学途上では日頃の
支援者がいない。駅等での交通整理・誘導について障害者によっては駅員のアナウン
スが理解できない・聞こえない(聴覚)ということや、パニックになることも予想さ
れる。このため①下手に動かず救援を待つ(待機)、②駅員等に「ヘルプミーカード」
等を提示する(支援要請)等、言葉によるコミュニケーションに頼らない安全確保の
方策も念頭に置く必要がある。

2.震災当日の多摩地区での実例
(1)支援機関、企業とも対応方法がわからなかった。
(2)支援機関としての役割や責任分担がわからなかった。   
(3)電話が不通になったため支援機関-家庭-企業間の連絡がとれなくなった。
(4)学校、支援機関の職員が帰宅できず仕事場で宿泊した。
(5)保護者が迎えに来られなかった。
(6)保護者が迎えに出たが、途中で渋滞等により動けなくなった。
(7)絶対に一人で帰れると言ったので障害者を一人で帰したが全く方向違いに行ってしまい結局、支援者が迎えに行き翌朝の5時過ぎに身柄を確保した。
(8)迎えに行くので今いる駅を離れるなと指示したが、迎えに行ったらいなかった。

【事前の対応】

1.関係者との事前合意(会社-支援機関-ご家族)
(1)関係者間で対応についての事前合意
   なお、被災状況によっては合意したとおりに対処できないことが予想されます。
   詳細にわたらず、基本的な対応について合意しておくことも一つの方策です。
   また支援機関は同時に多数の家庭、企業の双方から支援を求められることが予想されるので役割等を事前合意しておくことが有効と考えられます。
(2)家族との連絡方法の事前確認~合意
(3)緊急時の連絡先の確認~合意

2.マニュアル
(1)絵や図などでわかりやすく描かれた視覚化されたマニュアルの作成。

3.事前訓練
(1)マニュアル等に沿った災害時シミュレーションの実施。
(2)徒歩や自転車での帰宅訓練

4.健康管理
(1)処方箋、アレルギー、病状等診療情報の把握
(2)薬の備蓄 (保管期限があるので現実性は薬の種類によって個別になります)

5.カードの作成~携帯
  緊急連絡先や通勤途上で誰に頼れば良いか(ex.駅員や警官等「制服」の人等)を記載した
  災害時カード (ヘルプミーカード)の作成と携帯。
(記載内容の例)
(1)カードを見た人に伝える情報
 (a) 氏名
   (b) 住所 電話番号、メールアドレス
   (c) 学校・勤務先 電話番号、メールアドレス
   (d) 障害内容・程度・状況
   (e) 援助の依頼内容
     カードを見た人に依頼すること。(メールを打ってもらう等。) 

(2)本人向けの情報   
(a) 学校・勤務先 電話番号、メールアドレス
   (b) 連絡先に電話またはメールを打つこと
     電話が通じなければメールを送ること。
(c) 簡易避難先
    最寄の交番、コンビニ等を見かけたら援助を請えることを記載等。
※ 保護者との間での合意や携帯することを任意とする等、個人情報の点で留意が必要です。

6.生活物資の備蓄
(1)食料、水、毛布、電池、懐中電灯等の事前準備。
(2)被災時の入手先
   近くの商店などと事前に合意できれば優先的な提供をお願い。

7.最低限のお金の携帯
  お金の管理が出来ない方についても交通費等、被災時に最低限必要となるお金の携帯について検討する必要があります。

8.避難バッグの準備
  被災時持出し用の非難バッグを各人の机の下に配備することも有効です。

9.対応可能要員の事前確認
(1)被災時に残れる職員の事前確認。
(2)判断者の事前決定。

10.避難場所の確認
  職場等の近くの避難場所を事前確認

11. 災害時優先回線の敷設
  おそらく重要拠点に限定されると思われますがNTTに依頼して災害時優先回線を敷設したもらった例があるそうです。

12. 情報収集手段の確保
  テレビ、ラジオ等。停電時でも機能することが必要(バッテリー、手動式、発電機の確保等)。 

【被災当日の対処】
各種のマニュアルや書籍にも様々な行動要領が紹介されていますが今回の論議で上がったものを記載しました。

1.冷静な対処
  情報が曖昧な中ではむやみに動かない。

2.連絡手段
  東日本大震災の際、携帯は不通でもネットや公衆電話は比較的強かったという
  情報があります。下記の手段の活用が考えられます。
  a. 災害用伝言ダイアル
  b. GPS(居場所の確認)
  c. インターネット・メール
  d. ツイッター
  e. 公衆電話 等。

3.電車不通時の代替交通手段の利用
(1)能力面や規則面等含め、可能であれば自転車、バイクでの移動。
   徒歩では厳しいが自転車等であれば帰宅できるような場合に有効です。
(自転車等について事前の準備が必要です。また帰宅訓練も必要です)
(2)公共交通機関の運行状況確認
   電車が不通になってもバスは動いている可能性があります。
  (事前のバス・ルートの確認と帰宅訓練が必要です)

【今回の論議で話題が出たものの今後の検討課題としたもの】
1.支援者が無く、単身で生活している障害者への対応
2.障害の重い方、パニックやパニックによる暴れ、自傷への対応。
  一次避難所で対応できない可能性があれば二次避難所等の事前把握。

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