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☆リカバリーキャラバンフェイスブックもあわせてみてくださいね

https://www.facebook.com/recoverycaravanTai

福祉新聞でリカバリーキャラバン隊の冊子「精神疾患を持つ方が働くための合理的配慮の会話帳でっかい輪」を取り上げていただきました。

多くの皆様のおかげでいい冊子になりました。心より感謝いたします。

精神障害者が働くために必要な合理的配慮とは

http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/10061

キャラバン隊がNHKハートネットTVブログの取材を受けています

仕事とともに、このキャラバン隊の活動が大きな生きがいとなっていると紹介されています。

http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/3400/223531.html

2012年12月29日土曜日

日本のIPSについて 4. IPSの評価尺度:フィデリティ

日本のIPSについて
4.      IPSの評価尺度:フィデリティ

IPS支援の純度を測る評価尺度は、欧米では作成されました。これを日本語に訳したものは作成されました(ツールキットに掲載)が、「日本語版」の信頼性と妥当性はまだえられていません。さらに、日本の実践を計測するのに適した「日本版」はさらにその先です。

日本語版の信頼性と妥当性とは簡単に言うと、日本語訳を使って欧米の実践を計測し、英語版と同様の採点結果が得られるかどうかの検証により確保されると考えられます。例えばアウトリーチをアウトリーチと訳すのか、訪問による支援と訳すのかなど、訳語の選定により評価尺度が歪まないかを確認する作業です。

日本版とは、さらに日本の文化、社会資源制度に合った尺度に変換して出来上がります。生活保護、障害年金、特例子会社や雇用率、就労継続A型事業所などは日本にしかない制度です。これらをどうとらえ、定義するのかIPSに詳しい専門家で検討して、尺度を構成したり基準となる概念の妥当性が確保された仮の尺度が作成されるでしょう。それに基づき、「これは誰が見たって純度の高いIPSという結果が出なければおかしいだろう」という支援を試しに計測し、予想に反して純度が低いと出れば尺度が間違っていたと考え、尺度の方を変更します。こうして無難な結果が得られるのが確認できたら信頼性と妥当性が確保された尺度の完成に至ります。現在、IPS7原則すべてを満たした継続的な実践は、国内では桜ケ丘記念病院でしか見られないことから、「これは誰が見たって…」という支援の1つに桜ヶ丘記念病院の実践が含まれると考えられます。

尺度とは学術あるいは科学的根拠を計測する目的で使用されると考えられますが、日本の実践をツールキット掲載の日本語訳版で計測しても、学術的には意味がない段階だと私たちは認識しています。それを踏まえ桜ヶ丘記念病院の実践のフィデリティを測定すると、ケースロードの部分で減点が考えられそうです。ES:就労支援専門員1名で110名を抱えていると計算するとかなりの減点です。終結がないため、年を経れば転院を除けばケースは増加する一方ですが、定期的な受診時に就労状況の報告・相談があること、企業も時間を経るとサポートがうまくなること、体調管理ツールでセルフモニタリングスキルを身につける支援を初期に重点的に行うことなどにより、就労支援専門員で抱える必要が軽減できます。また、ケースのだいたい23割は地域の就労支援機関とチームを形成しており、それらにおいてES:就労支援専門員は地域のジョブコーチ等と見なせると考えられます。

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