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https://www.facebook.com/recoverycaravanTai

福祉新聞でリカバリーキャラバン隊の冊子「精神疾患を持つ方が働くための合理的配慮の会話帳でっかい輪」を取り上げていただきました。

多くの皆様のおかげでいい冊子になりました。心より感謝いたします。

精神障害者が働くために必要な合理的配慮とは

http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/10061

キャラバン隊がNHKハートネットTVブログの取材を受けています

仕事とともに、このキャラバン隊の活動が大きな生きがいとなっていると紹介されています。

http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/3400/223531.html

2013年1月9日水曜日

日本のIPSについて 15. IPS実践を担う人材の育成

日本のIPS
15.   IPS実践を担う人材の育成

この「医療機関における精神障害者の就労支援の実態についての調査研究」から日本におけるIPSの将来が見えます。研究から分かった、現実的でありながら好ましい医療機関の在り方のポイントは

¨       福祉・労働系のサービスで就職活動を重点的に担う一方、医療機関もそれに協力する。

¨       就労支援担当者を兼任でよいから医療機関内に配置し、医師と地域の就労支援機関とのパイプ役をになう。

¨       医療機関は疾病自己管理や生活支援に重点を置いた就労支援を行う。

この体制はわが国における精神障害者への就労支援、そして精神科リハビリテーション体制として現実に数多く存在し、かつ有効であることが確認できました。しかもこの体制は、IPS7原則を満たす精神保健福祉サービスと言えます。しかし、このとき欠かせないのはストレングスモデルという共通言語です。ここにはリカバリー志向、援助付き雇用モデルの採用も含まれます。ストレングスモデルに基づいた支援を、地域の就労支援機関と患者が通う医療機関とで協働することにより、わが国でのIPSは現実のものとなります。

援助付き雇用モデルを実践する人材育成については、わが国でもジョブコーチ(1号職場適応援助者)養成研修が行われています。わが国最大のネットワークと実績を持った「JCネット」による養成研修は、国の基準を満たしながらも民間の実践家のノウハウをふんだんに取り入れた充実したもので、私たちも受講し基本的な技術はそこから得たと考えています。仕事の切り出しから人事担当者への雇用提案に至るロールプレイや企画書の添削などは他に類を見ない充実ぶりです。ただし、援助付き雇用発展の歴史の影響からこの研修は知的障害あるいは発達障害などの自閉症スペクトラムを持ち併せる方への就労支援を得意とする研修プログラムだと私たちは感じています。内発的な動機づけ、疾病自己管理支援、ピアサポートやロールモデルの活用などに関する支援技法は触れられません。国の会議(障害者雇用分科会)でも「従来の支援技法では対応が難しい精神障害や発達障害」と報告があり、これらの支援スキルの獲得が求められています。これらを補うべく私たちが実施しているのがIPS支援者養成研修です。①リカバリー、ストレングス②ナラティブ、エンパワメント、動機付け③職場開拓④体調管理⑤医療との統合の意義の理解が必要と判断し、標準カリキュラム(36時間)を策定しました。研修の効果測定は2010年度に学会発表しています。
また、桜ヶ丘記念病院のスタッフの変化を質的に分析したところ、事前に研修を受講するのでなくIPSを開始することにより実地・臨床経験においてストレングスモデル等を学んでいることが分かった私たちの研究も踏まえ、特に医療機関のスタッフにおいては兼任でよいから就労支援を名乗り、始めてみることの必要性と有効性を紹介しています。

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