【ジョブマッチング講座10】マッチングの発想③
③長所は本人が知っている
就職活動に役立つ長所と言うと、他人より秀でている才能のようにとらえてしまうかもしれません。もちろん他人を打ち負かすような技能は役立ちますが、そうある必要もなさそうです。その人の持ち味と言ったところでしょうか。前回に続いて、金子みすずさんの有名な詩「私と小鳥と鈴と」を引いてきました。
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のやうに、
地面(じべた)を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のやうに、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
鈴がリンリンとなるという当たり前のことが、その人の魅力となりうる。いや、むしろその当たり前こそが魅力なようです。
それから支援者から見た長所にとらわれないようにしたいものです。思わぬものが役に立つことは多々あります。同じく「土」という詩で紹介します。
こッつん こッつん ぶたれる土は
よいはたけになって よい麦生むよ。
朝からばんまで ふまれる土は
よいみちになって 車を通すよ。
ぶたれぬ土は ふまれぬ土は いらない土か。
いえいえそれは 名のない草の おやどをするよ。
客観的な長所である必要はありません。特にリカバリーのことを考えると、本人が感じている自分の長所、可能性が役に立ちます。
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