【ジョブマッチング講座7】ジョブマッチングの力③本人編(当事者離れ)
8年間の精神科病院の入院生活を経た渥美正明氏は、職場で「渥美さんは当事者離れしているな」と言われることが嬉しいそうです。医師や支援者になんでも頼る「医師離れ」を経たのちに、患者(精神障害の当事者)としての生活ではなく、自分が望んだ社会的な役割を担うことに挑戦する。そしてその期待に応えたときに、周りの人が精神障害の当事者ではない人として自分を迎え入れてくれることにより、当事者離れは実現するんだと説明しています。
入院中はスタッフが「社会に適合するのは難しいだろう」と考えた渥美さんは、政治に憧れ続けていました。退院後、選挙のチラシを配るなどの仕事に就き、誰よりも率先して大きな声であいさつした渥美さん。事務所の議員さんは当選し、「君が毎日、街頭でチラシを配ってくれたからだ、ありがとう」と声をかけたそうです。患者ではなく政界の一員としての生活は、リハビリテーションそのものです。
精神障害がある方にとって、ジョブマッチングの成功はリカバリーの手がかりとなるのです。
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