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☆リカバリーキャラバンフェイスブックもあわせてみてくださいね

https://www.facebook.com/recoverycaravanTai

福祉新聞でリカバリーキャラバン隊の冊子「精神疾患を持つ方が働くための合理的配慮の会話帳でっかい輪」を取り上げていただきました。

多くの皆様のおかげでいい冊子になりました。心より感謝いたします。

精神障害者が働くために必要な合理的配慮とは

http://www.fukushishimbun.co.jp/topics/10061

キャラバン隊がNHKハートネットTVブログの取材を受けています

仕事とともに、このキャラバン隊の活動が大きな生きがいとなっていると紹介されています。

http://www.nhk.or.jp/hearttv-blog/3400/223531.html

2011年12月31日土曜日

2011年ありがとうございました

皆さまとの輪で今年も充実した1年を過ごすことができました。
本当にありがとうございました!!

2011.12.31 リカバリーキャラバン隊

写真はキャラバン隊の忘年会@牛角です(笑)。


2011年12月30日金曜日

2月17日就労支援セミナー(神奈川県相模原市)

平成23年度 相模原市精神保健福祉センター 社会参加促進事業 就労支援セミナー
リカバリーキャラバン隊がやってくる!
~精神障害者の「働きたい」を応援するために~

IPSとは、精神疾患がある方一人ひとり(Individual)が社会に出る機会を積極的に設け(Placement)、自分が望んだ社会的役割と期待を担いな
がら生活することを支援する方法(and Support)です。決して従来型の
就労支援の体制を否定するものではありません。
今回の研修では、IPS支援についてワークショップを交えて学びます。「働きた
い」を応援するために、何が必要で、何がご本人のためになるのか、研修会が終わる
頃には答えがハッキリするでしょう。
IPSの魅力に迫る3時間!ぜひご参加ください。

【講 師】リカバリーキャラバン隊
中原 さとみ 氏(桜ヶ丘記念病院)
飯野 雄治 氏(稲城市役所)
渥美 正明 氏(リカバリーサバイバー)
岡本 さやか 氏(WRAPファシリテーター)

【日時】平成24年2月17日(金)午後2時~5時
【場所】相模原市民会館 2階 第2大会議室(中央区中央3―13―15)
http://www.hall-net.or.jp/03shiminkaikan/access.html
【対象】精神障害者の就労支援に関心のある方
【定員】50名
【申込】2月7日(火)までに申し込みが必要ですので下記まで問いあわせてくださ
い。
【主催】相模原市精神保健福祉センター

<申込・問い合わせ先>
相模原市精神保健福祉センター
電話:042―769-9818
FAX:042―768-0260

2011年12月23日金曜日

あなたはあなたの人生の主人公~仕事に活かした長所と配慮について学ぼう~(長崎県長崎市)

●独立行政法人福祉医療機構助成事業 
あなたはあなたの人生の主人公
~仕事に活かした長所と配慮について学ぼう~
精神疾患がありながらも充実した人生を歩んでいる人の体験談を交え、仕事に活かした長所や配慮を紹介します。自分の中にある長所や必要な配慮を知って、私のイカし方を学びましょう。

■進行役:リカバリーキャラバン隊 

■日時 平成23年2月4日(土曜)14時~17時(13時半受付)

■場所 長崎県教育文化会館(〒850-0052 長崎県長崎市筑後町2-1)
http://www.doko.jp/search/shop/sc70432346/

■対象 興味のある方ならどなたでも

■参加費 無料

■申し込み
事前に参加人数は把握したいので、なるべくメールか電話してください。
(メールできなければ、当日、直接来てください)
・メール jmnn2012@gmail.com
・電話 090-6294-9389 峰松(ジョブマッチ ネットワーク長崎)
・連絡する内容:氏名、所属機関 等

■主催 リカバリーキャラバン隊
■協力 ジョブマッチ ネットワーク長崎

家族のためのリカバリーカフェ(長崎県長崎市)

●アステラス製薬㈱ 助成事業 
家族のためのリカバリーカフェ
私どもリカバリーキャラバン隊は、精神障害者やその家族が自分らしい人生を送れることを目指し、活動しています。この度アステラス製薬㈱の助成を受けて、下記の講座を実施することとなりました。つきましては精神疾患がある方のご家族の参加をお待ち申し上げています。

■内容:「家族の発症を経ても、失わなかったものは何だろう」「家族の発症を経て、逆に家族が得たものは何だろう」について話し合います。

■進行役:リカバリーキャラバン隊 

■日時 平成23年2月5日(日曜)10時~12時

■場所 長崎県教育文化会館(〒850-0052 長崎県長崎市筑後町2-1)
http://www.doko.jp/search/shop/sc70432346/

■対象 精神疾患がある方のご家族

■参加費 無料

■申し込み、 参加いただける方は、必ずメールか電話でご連絡ください。
・メールアドレス  jmnn2012@gmail.com
・電話 090-6294-9389 峰松(ジョブマッチ ネットワーク長崎)
・連絡する内容:氏名、所属する家族会等

■主催 リカバリーキャラバン隊
■協力 ジョブマッチ ネットワーク長崎

2011年12月6日火曜日

第11回当事者と学ぶ社会福祉(東京都調布市)

第11回当事者と学ぶ社会福祉(東京都調布市)
テーマ 社会福祉~社会保障について~

日時 平成23年12月11日(日) 13時00分から14時00分 

ファシリテーター リカバリーキャラバン隊

場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)

対象者 興味のある方

参加費 無料

申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

2011年11月28日月曜日

講演会 精神障がい者の就労支援について(東京都多摩市)

障害者福祉センター障害者週間事業
講演会 精神障がい者の就労支援について

社会でなかなか理解されにくい精神障がいのある方が抱える、就労について様々な問
題を乗り越え、安定した就労につながるための援助方法をについてお話いただきま
す。

日時 平成23年12月17日(土)10時~12時

会 場  総合福祉センター 3階 多目的フロア 
     (多摩市南野3-15-1)

アクセス
・小田急多摩線唐木田駅下車 徒歩8分
・バス多摩センター駅発 日大三高行き 福祉センター下車
・ミニバス 多摩センター駅・永山駅発 総合福祉センター下車

講 師  桜ケ丘記念病院・中原さとみ氏&リカバリーキャラバン隊

定 員  60人  事前申し込みが必要

申込み&問合せ

多摩市社会福祉協議会 地域福祉推進課 地域生活支援係

電話 356-0307    FAX 356-1155

2011年11月27日日曜日

第10回当事者と学ぶ社会福祉(東京都調布市)

第10回当事者と学ぶ社会福祉
テーマ 社会福祉~社会保障について~

日時 平成23年12月4日(日) 13時00分から14時00分 

ファシリテーター リカバリーキャラバン隊

場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)

対象者 興味のある方

参加費 無料

申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

2011年11月19日土曜日

第45回  日本病院・地域精神医学会総会(沖縄県宜野湾市)

第45回  日本病院・地域精神医学会総会(沖縄県宜野湾市)

日時:平成23年11月19日土曜日
場所:沖縄コンベンションセンター
◇交流コーナー⑥(9:30~10:30)
・「就職活動のレジリアンス」
リカバリーキャラバン隊

ご参加いただいた皆さまありがとうございました。
〈感想より〉
●とても楽しい交流会でした。どんな人でも働けるということを再認識させてもらいました。岡本さんの話を聞けて自分も頑張りたいと思いました。
●病院の中で急性期病棟を担当しているOTです。遅いのですが、リカバリーやIPSについて知りたくて参加しました。病院の中でやれることは少ないのだと感じています。就職支援を実際にはどうやって行っているのかを知りたいと思っていました。今までかろうじて聞いていた理論を連続性を持ってまとめてくださったことがすごく参考になりました。キャラバン隊の活動も大変興味がわきました!本当にありがとうございました。とてもわかりやすかったです。元気をもらいました。
●就労支援へのヒントをいただくことができました。素敵な発表ありがとうございました。
●今日の発表ありがとうございました。私はデイケアのPSWでこれからIPSを使って就労支援を行っていこうと考えています。今日の概念などが聞けて、とても良かったです。今までやっていた就労支援と違うので上手くできないと思いますが、頑張っていきます。テキスト活用させていただきます。
●すてきな発表をありがとうございます。利用されている方のたくさんの希望、思い、笑顔が印象的でした。自身の現状として病院で働いており、就労支援まではできていない状況です。患者さんより退院して仕事をしたいとの声が時々聞かれますが、病院では、「それは無理、今の生活を安定させることが先」との風土があります。ただ、本人が希望するのであれば、それを実現するのが最大のリカバリーだと感じました。今回、様々な理論や考え方を教えていただき、今後の自分自身の支援のあり方考え方が変わるように感じました。
●デイケアで働いています。ぜひキャラバンのお願いをしたいです。参考図書等も知りたいです。
●最後まで聴きたかったのですが、途中退席させていただきます。

2011年11月18日金曜日

第9回当事者と学ぶ社会福祉(東京都調布市)

第9回当事者と学ぶ社会福祉
テーマ 社会福祉~社会保障について~

日時 平成23年11月27日(日) 11時00分から12時00分 

ファシリテーター リカバリーキャラバン隊

場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)

対象者 興味のある方

参加費 無料

申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

2011年11月16日水曜日

障害のある方に必要な震災時の対策

障害のある方に必要な震災時の対策

東日本大震災の経験をもとに2011年7月、多摩南部就業支援連絡会で論議した結果を要録としてまとめたものです。(障害のある方に必要な震災時の対策についてワールド・カフェという手法を用いて対話しました。)直接の被災地ではないため不備もありますが参考としてご利用いただければと思います。

【想定される状況、および東日本大震災当日の多摩地区での実例】

1.想定される状況
家庭や施設、職場等にいる場合には周囲に支援者がいるが通勤・通学途上では日頃の
支援者がいない。駅等での交通整理・誘導について障害者によっては駅員のアナウン
スが理解できない・聞こえない(聴覚)ということや、パニックになることも予想さ
れる。このため①下手に動かず救援を待つ(待機)、②駅員等に「ヘルプミーカード」
等を提示する(支援要請)等、言葉によるコミュニケーションに頼らない安全確保の
方策も念頭に置く必要がある。

2.震災当日の多摩地区での実例
(1)支援機関、企業とも対応方法がわからなかった。
(2)支援機関としての役割や責任分担がわからなかった。   
(3)電話が不通になったため支援機関-家庭-企業間の連絡がとれなくなった。
(4)学校、支援機関の職員が帰宅できず仕事場で宿泊した。
(5)保護者が迎えに来られなかった。
(6)保護者が迎えに出たが、途中で渋滞等により動けなくなった。
(7)絶対に一人で帰れると言ったので障害者を一人で帰したが全く方向違いに行ってしまい結局、支援者が迎えに行き翌朝の5時過ぎに身柄を確保した。
(8)迎えに行くので今いる駅を離れるなと指示したが、迎えに行ったらいなかった。

【事前の対応】

1.関係者との事前合意(会社-支援機関-ご家族)
(1)関係者間で対応についての事前合意
   なお、被災状況によっては合意したとおりに対処できないことが予想されます。
   詳細にわたらず、基本的な対応について合意しておくことも一つの方策です。
   また支援機関は同時に多数の家庭、企業の双方から支援を求められることが予想されるので役割等を事前合意しておくことが有効と考えられます。
(2)家族との連絡方法の事前確認~合意
(3)緊急時の連絡先の確認~合意

2.マニュアル
(1)絵や図などでわかりやすく描かれた視覚化されたマニュアルの作成。

3.事前訓練
(1)マニュアル等に沿った災害時シミュレーションの実施。
(2)徒歩や自転車での帰宅訓練

4.健康管理
(1)処方箋、アレルギー、病状等診療情報の把握
(2)薬の備蓄 (保管期限があるので現実性は薬の種類によって個別になります)

5.カードの作成~携帯
  緊急連絡先や通勤途上で誰に頼れば良いか(ex.駅員や警官等「制服」の人等)を記載した
  災害時カード (ヘルプミーカード)の作成と携帯。
(記載内容の例)
(1)カードを見た人に伝える情報
 (a) 氏名
   (b) 住所 電話番号、メールアドレス
   (c) 学校・勤務先 電話番号、メールアドレス
   (d) 障害内容・程度・状況
   (e) 援助の依頼内容
     カードを見た人に依頼すること。(メールを打ってもらう等。) 

(2)本人向けの情報   
(a) 学校・勤務先 電話番号、メールアドレス
   (b) 連絡先に電話またはメールを打つこと
     電話が通じなければメールを送ること。
(c) 簡易避難先
    最寄の交番、コンビニ等を見かけたら援助を請えることを記載等。
※ 保護者との間での合意や携帯することを任意とする等、個人情報の点で留意が必要です。

6.生活物資の備蓄
(1)食料、水、毛布、電池、懐中電灯等の事前準備。
(2)被災時の入手先
   近くの商店などと事前に合意できれば優先的な提供をお願い。

7.最低限のお金の携帯
  お金の管理が出来ない方についても交通費等、被災時に最低限必要となるお金の携帯について検討する必要があります。

8.避難バッグの準備
  被災時持出し用の非難バッグを各人の机の下に配備することも有効です。

9.対応可能要員の事前確認
(1)被災時に残れる職員の事前確認。
(2)判断者の事前決定。

10.避難場所の確認
  職場等の近くの避難場所を事前確認

11. 災害時優先回線の敷設
  おそらく重要拠点に限定されると思われますがNTTに依頼して災害時優先回線を敷設したもらった例があるそうです。

12. 情報収集手段の確保
  テレビ、ラジオ等。停電時でも機能することが必要(バッテリー、手動式、発電機の確保等)。 

【被災当日の対処】
各種のマニュアルや書籍にも様々な行動要領が紹介されていますが今回の論議で上がったものを記載しました。

1.冷静な対処
  情報が曖昧な中ではむやみに動かない。

2.連絡手段
  東日本大震災の際、携帯は不通でもネットや公衆電話は比較的強かったという
  情報があります。下記の手段の活用が考えられます。
  a. 災害用伝言ダイアル
  b. GPS(居場所の確認)
  c. インターネット・メール
  d. ツイッター
  e. 公衆電話 等。

3.電車不通時の代替交通手段の利用
(1)能力面や規則面等含め、可能であれば自転車、バイクでの移動。
   徒歩では厳しいが自転車等であれば帰宅できるような場合に有効です。
(自転車等について事前の準備が必要です。また帰宅訓練も必要です)
(2)公共交通機関の運行状況確認
   電車が不通になってもバスは動いている可能性があります。
  (事前のバス・ルートの確認と帰宅訓練が必要です)

【今回の論議で話題が出たものの今後の検討課題としたもの】
1.支援者が無く、単身で生活している障害者への対応
2.障害の重い方、パニックやパニックによる暴れ、自傷への対応。
  一次避難所で対応できない可能性があれば二次避難所等の事前把握。

2011年11月10日木曜日

第8回当事者と学ぶ社会福祉(東京都調布市)

第8回当事者と学ぶ社会福祉
テーマ 社会福祉~社会保障について~

日時 平成23年11月16日(水) 19時00分から20時00分 

ファシリテーター リカバリーキャラバン隊

場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)

対象者 興味のある方

参加費 無料

申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

2011年11月9日水曜日

12/2精神障がいを持つ方への就労支援:IPS研修(北海道・函館市)

障がい者就労支援ネットワーク強化・充実事業
精神障がいを持つ方への就労支援:IPS研修

IPS(Individual Placement and Support)とは、1990年代前半にアメリカで開発された、精神障がいを持つ方への就労支援モデルです。「就労そのものが治療的であり、リカバリー※の重要な要素となる」という信念を持ち、就労率を高めることや就労期間を延長させることが多くの研究や無作為試験により実証されている、科学的根拠に基づいた実践プログラムです。
今回は、精神障がいを持つ方が自らリカバリーする機会が得られるようリカバリーキャラバン隊により、IPSによる就労支援の理論やスキル、実践経験、アイデアについて紹介させて頂きます。当日はIPSを利用してリカバリーした方も講師として参加されます。多くの皆様のご参加をお待ちしております!

リカバリーという言葉には普遍的な定義はなく、「リカバリーとはより個人的なものであり自らの選択によって自分らしく生きることである。そして、【希望】【元気を取り戻すこと】【自分に責任をもつこと】【生活の中に有意義な役割を得ること】などがリカバリーにとって大切なことである」などと説明されている

日時: 2011年12月2日(金)
    13:30~16:30 (13:00受付開始)

会場: 八雲町公民館 2階 第2集会室
    (二海郡八雲町末広町154)
電話(0137)63-3131

講師: 中原さとみ(リカバリーキャラバン隊 桜ヶ丘記念病院)
 
    飯野雄治(リカバリーキャラバン隊 稲城市役所)

    渥美正明(リカバリーキャラバン隊 足立リカバリーサバイバー)

    岡本さやか(リカバリーキャラバン隊 WRAPファシリテーター)
 
参加費: 無料

定員: 70名 (どなたでもご参加いただけます)

【お申込方法】
お名前、所属、職種、ご連絡先をご記入の上、下記連絡先にE-mailまたはFAXでお申込み下さい。
事務手続き上、1人1メールでお願いします。
締切日:12月1日(木)

【お申込み・お問い合わせ先】
 道南しょうがい者就業・生活支援センター すてっぷ
E-mail:step@yuai.jp Tel:0138-34-7177 FAX:0138-34-5545
担当者:片桐(かたぎり)・奥谷(おくや)

主催:道南しょうがい者就業・生活支援センター すてっぷ 、リカバリーキャラバン隊

2011年11月5日土曜日

10/29こころの悩みを持つ方への修学・就労支援IPS研修(宮城県・仙台市)

独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業       

青年期のメンタルヘルス研修 第1回
『こころの悩みを持つ方への修学・就労支援IPS研修』
~1人ひとりの可能性を広げる方法を学ぼう~***************************************************************************************
「IPS」とはIndividual Placement and Support(直訳すると「一人ひとりを社会的役割の中で支援する」)の略語で、どんなに大きな困難を抱えている方でも、社会に出ることにより期待された以上に自立して生活できる可能性がある、ということを科学的根拠に基づき示した実践プログラム(EBP)です。この研修では、IPSの支援理念を学びながら、明日から使える実践的なノウハウを学んでいきます。***************************************************************************************

日 時 平成23年10月29日(土)10:00 ~ 16:30(受付9:30~)

場 所 エル・ソーラ仙台 大研修室  仙台市青葉区中央1丁目3-1

参加費 無料

定 員 50名

申込方法:FAXかメールにてお申込下さい

FAX 022-762-5853 Mail: info@switch-sendai.org

申込締切日 平成23年10月20日(木)
(応募者多数の場合は先着順とさせていただきます)

主催団体 特定非営利活動法人 Switch


講 師

中原さとみ リカバリーキャラバン隊 桜ヶ丘記念病院

飯野雄治 リカバリーキャラバン隊 稲城市役所

渥美正明 リカバリーキャラバン隊 足立リカバリーサバイバー

岡本さやか リカバリーキャラバン隊 WRAPファシリテーター

中村 孝 リカバリーキャラバン隊 精神障害者サバイバー

大平 学 リカバリーキャラバン隊

*この研修は独立行政法人福祉医療機構 社会福祉振興助成事業の助成を受けて実施します


<懇親会のお知らせ>
リカバリーキャラバン隊のみなさまと交流を図りながら、仙台のネットワークの親睦を深めるために懇親会を実施致します。当日の研修に参加できない方もぜひこの懇親会でみなさまとたくさん交流を図ってみませんか?

日 時 平成23年10月29日(土)17:30開始

場 所 仙台駅周辺参加費 ひとり 4,000円申込締切 平成23年10月20日(木)まで

主催 事務局特定非営利活動法人Switch

TEL 022-762-5851FAX 022-762-5853Mail info@switch-sendai.org

研修の様子はNPO法人Switchのホームページからもご覧いただけます。
http://switch-sendai.org/news/detail.cgi?reqno=34









2011年11月2日水曜日

12/18精神疾患という経験から得られる良いこと~ベネフィットファインディング~(東京都・稲城市)

◆講演会のご案内◆
精神疾患という経験から得られる良いこと
~ベネフィットファインディング~

精神疾患がありながらも充実した生活を送る人には、いくつかの特徴があるようです。
今回は困難とくに精神疾患という経験から得られる良いこと(ベネフィットファインディング)をクイズ形式で紹介します。
精神疾患を持ちながらも充実した時間を過ごす方法を学びましょう。

日時:平成23年12月18日(日) 13:00~14:30 (受付12:45)

場所:稲城市立iプラザ(京王線「若葉台」駅北口から徒歩2分 大会議室
http://www.iplaza.inagi.tokyo.jp/map/index.html

講師:リカバリーキャラバン隊

対象:興味のある方ならどなたでもどうぞ

参加費:無料

司会・講師:リカバリーキャラバン隊

事前に参加人数は把握したいので
recovery_caravan@yahoo.co.jp
まで、なるべくメールしてください。
(メールできなければ、当日、直接来てください)

主催 リカバリーキャラバン隊
この講座は「オラクル有志の会ボランティア基金」を活用して行われます。

第7回当事者と学ぶ社会福祉(東京都・調布市)

テーマ 社会福祉~社会保障について~

日時 平成23年11月9日(水) 19時00分から20時00分 

ファシリテーター リカバリーキャラバン隊

場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)

対象者 興味のある方

参加費 無料

申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

第6回当事者と学ぶ社会福祉(東京都・調布市)

テーマ 社会福祉~社会保障について~

日時 平成23年11月2日(水) 18時00分から19時00分 

ファシリテーター リカバリーキャラバン隊

場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)

対象者 興味のある方

参加費 無料

申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

11/19・20OTP(包括的地域ケア)からみた早期介入・早期支援の基礎と倫理(東京都・新宿区)

OTP(包括的地域ケア)からみた早期介入・早期支援の基礎と倫理

講演・ワークショップの内容
統合失調症の発症阻止を目指した世界で最初の地域介入を行ったイアン・ファルーン先生によるバッキンガム・プロジェクトの詳解をはじめ、OTP(Optimal Treatment Project)の臨床活用、とくに早期介入・早期支援における活用方法の実践的なレクチャー&ワークショップです。
早期介入モデルに基づいたOTPの総論と早期介入技術としてのOTPについて解説します。
あわせて早期介入における臨床倫理をめぐるワークショップと就労支援のワークショップを行い、早期介入の意義についてより深い理解を目指します。

場所:慶應義塾大学病院 総合医科学研究棟1階ラウンジ

日 時:2011 年11 月19 日(土)10:00~17:00
              20 日(日)10:00~16:00(予定)

受講費:一般会員 10,000 円(2日間) 賛助会員8,000 円(2日間)

講師
武士清昭 東邦大学医学部
中原さとみ 桜ヶ丘記念病院&リカバリーキャラバン隊
新村秀人 慶應義塾大学医学部
根本隆洋 東邦大学医学部
藤井千代 埼玉県立大学保健医療福祉学部
水野雅文 東邦大学医学部

詳細はこちら http://www.minatonet.org/topics/opt2011/annai.pdf

主催 NPO法人 みなとネット21

2011年10月22日土曜日

第5回当事者と学ぶ社会福祉(東京都・調布市)

テーマ 社会福祉~社会保障について~

日時 平成23年10月30日(日) 13時00分から14時00分 

ファシリテーター リカバリーキャラバン隊

場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)

対象者 興味のある方

参加費 無料

申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

2011年10月16日日曜日

10/6リカバリーの物語~精神疾患を持ちながらも充実した人生を過ごすために~(東京都・墨田区)

リカバリーの物語~精神疾患を持ちながらも充実した人生を過ごすために~

日時:平成23年10月6日 14時~16時
場所:向島保健センター
講師:リカバリーキャラバン隊
主催:向島保健センター

アンケートより
・今はとても良くなってきていますが、少しずつ進んでいけばいいかと思いました。病人は今、自分の進み方がまだわかっていないようで少し気になります。病気前はまじめでやさしいいい子どもでした。
・今日は4名の方の体験談をじっくりきくことができ、とても元気になりました。すっかりファンです。またお会いしたいですね!今後のご活躍お祈りしています。
・前向きに生きていらっしゃる姿に心うたれました。
・疾患がありながらも皆さん自分らしく生きて(一生けんめい)いる姿に感動しました。ありがとうございました。寒くなるので体に気を付けて、又お会いしたいです。

2011年10月14日金曜日

第4回当事者と学ぶ社会福祉(東京都・調布市)

テーマ 社会福祉~社会保障について~

日時 平成23年10月22日(土) 18時00分から19時00分 

ファシリテーター リカバリーキャラバン隊

場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)

対象者 興味のある方

参加費 無料

申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

2011年10月6日木曜日

11/3リカバリーを学んでみよう(東京都・調布市)

11/3 リカバリーを学んでみよう(東京都・調布市)

リカバリーを学んでみよう
~精神疾患を持ちながらも充実した生活を過ごすために~
リカバリーは精神保健福祉サービスにどのような影響を与えるのでしょうか。
今回はリカバリーという概念がもたらす可能性を紹介した後にこの言葉をみなさんで定義しながら、その構成要素と言われている希望、自信、目標、頼れる人、症状への対処、意味付けについて、学びたいと思います。

日時:平成23年11月3日(木・祝日)13:00~15:00(受付12:30)

会場:調布市市民プラザあくろす2階会議室1
(京王線国領駅から徒歩1分)
東京都調布市国領町2-5-15 コクティー2階
http://chofu-npo-supportcenter.jp/menu_about/index.html

対象:興味のある方ならどなたでもどうぞ

参加費:無料

司会・講師:リカバリーキャラバン隊

事前に参加人数は把握したいので
recovery_caravan@yahoo.co.jp
まで、なるべくメールしてください。
(メールできなければ、当日、直接来てください)

主催 リカバリーキャラバン隊

この講座は「オラクル有志の会ボランティア基金」を活用して行われます。

10/19メンタルヘルスとWRAP元気回復行動プラン(東京都調布市)

10/12メンタルヘルスとWRAP元気回復行動プラン(東京都調布市)

リカバリーキャラバン隊の岡本さやかと中村孝が講演をいたします。

日時:平成23年10月19日(水) 19:00~20:00

場所:調布市市民プラザアクロス

東京都調布市国領町2-5-15 コクティー2階
http://chofu-npo-supportcenter.jp/menu_about/index.html

参加費:無料

対象者:興味のある方

申し込み:以下メールにてお願いします。
recovery_caravan@yahoo.co.jp

内容
1メンタルヘルスについて
 統合失調症ってなあに?
 中村 孝のリカバリーへの道
 うつ病ってなあに?
 岡本さやかのリカバリーへの道
2WRAP元気回復行動プランの紹

2011年10月5日水曜日

第3回当事者と学ぶ社会福祉(東京都・調布市)

テーマ 社会福祉~社会保障について~

日時 平成23年10月14日(金) 19時00分から20時00分 

ファシリテーター リカバリーキャラバン隊

場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)

対象者 興味のある方

参加費 無料

申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

2011年9月28日水曜日

第2回当事者と学ぶ社会福祉(東京都・調布市)

テーマ 社会福祉~社会保障について~

日時 平成23年9月30日(金) 19時00分から20時30分 

ファシリテーター リカバリーキャラバン隊

場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)

対象者 興味のある方

参加費 無料

申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

2011年9月27日火曜日

10/2あなたは、あなたの人生の主人公(東京都・多摩市)

◆講演会のご案内◆
あなたは、あなたの人生の主人公
~精神疾患を持ちながらも充実した生活を過ごすために~

精神疾患がありながらも充実した生活を送る人には、いくつかの特徴があるようです。
今回はエンパワメントという言葉を紹介することで、精神疾患を持ちながらも充実した時間を過ごす方法を学びましょう。

日時:平成23年10月2日(日) 13:30~15:30 (受付13:15)
会場:多摩市立関戸・一ノ宮コミュニティセンター(関・一つむぎ館)
   第2会議室 (京王線「聖蹟桜ヶ丘」駅から徒歩5分)
http://www.city.tama.lg.jp/shisetsu/4005/004006.html
対象:興味のある方ならどなたでもどうぞ
参加費:無料
司会・講師:リカバリーキャラバン隊
事前に参加人数は把握したいので
recovery_caravan@yahoo.co.jp

まで、なるべくメールしてください。
(メールできなければ、当日、直接来てください)

主催 リカバリーキャラバン隊
この講座は「オラクル有志の会ボランティア基金」を活用して行われます。



<アンケートより>
・本日の勉強会に参加して、今までの自分の支援の仕方は、エンパワメントを考えていた支援が出来ていたのか、改めて考えさせてもらえました。
・言葉の由来.意味等、勉強できる機会は支援者にとってもありがたいものです。
・とてもよい勉強になりました。(初めての参加です)
・参考になりました。
・初めて参加してもっと社会に広がってほしいと思いました。(認知されてほしい)
・ご自身のお話どうもありがとうございました。
・多分自分自身で枯葉をおおってしまっていて、長い間そういう思いイメージにとらわれていたので、なかなか簡単には変わらないけど、今回のエンパワメントについてきいたり、体験談をきいて、可能性を広げるように前向きに生きているすがたを見て、刺激を受けました。もう少し自分も可能性を広げるように行動をしていこうかなと思いました。。支援する側もされる側も昔とずいぶん変わったのだな。当事者達の自分の意思・欲求を大切にして、よき支援者を受けることが大切だと。大変勉強になりました。ありがとうございました。
・エンパワメントの話、興味深く聞きました。本来の可能性を活かすよう工夫していく方法を学べた気がします。
・講演会RECOVERYを学んで大変参考にさせて頂きました。精神疾患者に対する偏見差別される事が多いと聞いております。余りにも悲しくて切ない思いです。しかし渥美正明氏にせよ、岡本さやか氏にせよ、精神障害者の皆様は強いです。心より頭が下がります。生きる事への糧になります。渥美氏、岡本氏両氏の笑顔を拝見出来た事が何よりの励みとなりました。健常者だろうと障害者だろうと関係ありません。働く事は皆、一心同体なのだから。障害者の皆様方へ諦めないで前へ進んで下さい。歩んで下さい。生きる事は素晴らしい事です。自分を見失わないで、ゆっくりとしてればいいと僕は思っております。応援してます。中原さとみさん渥美正明さん岡本さやかさん、三氏に出会えて良かったです。元気をもらいました。勇気をもらいました。有難う御座居ました。暮暮も身体大切になさって下さい。御大事に。
・お話が聞けてとても良かったです。エンパワメントの支援の話やお二人のお話を聞いて、心強く思いました。



2011年8月4日木曜日

リカバリーの物語 ~精神疾患を持ちながらも充実した人生を過ごすために~東京都・稲城市

リカバリーの物語 ~精神疾患を持ちながらも充実した人生を過ごすために~

精神疾患がありながらも充実した生活を送る人には、いくつかの特徴があるようです。今回はその特徴を紹介するとともに、精神疾患を持ちながらも充実した時間を過ごしている方たちにその過ごし方をうかがい、リカバリーについて学びたいと思います。

日時:平成23年9月4日(日)13時~14時30分

場所:稲城市立iプラザ(京王線「若葉台」駅北口から徒歩2分 大会議室
http://www.iplaza.inagi.tokyo.jp/map/index.html

参加費は無料

お申し込みはこちらのサイト(こくちーず)をご利用ください
http://kokucheese.com/event/index/15298/

この講座は「オラクル有志の会ボランティア基金」を活用して行われます。

主催 リカバリーキャラバン隊

2011年7月31日日曜日

10/9・10/10精神障害者の就労支援IPS支援者養成研修(東京都港区)

日本財団助成事業
精神障害者の就労支援IPS支援者養成研修(東京都港区)

精神疾患があっても働きたい!
こんな希望がある方を、どのように支援すればよいのでしょうか。
「精神疾患があっても充実した人生は過ごせる」。そう断言する当事者たちも講師に迎えて、ワークショップも交えた新しい就労支援IPS支援者養成研修を実施します。

IPS研修の概要
IPSとはIndividual Placement and Supportの略で、精神疾患がある方一人ひとり(Individual)が社会に出る機会を積極的に設け(Placement)、自分が望んだ社会的役割と期待を担いながら生活することを支援する(and Support)方法です。
従来の支援者や家族あるいは本人でさえ「今の生活以上のことは出来ない」と感じてしまうような精神障害者たちが、IPS支援によりその期待以上に大きな自立機能を発揮する可能性を示してきました。IPSによる援助付き雇用は、科学的根拠に基づいた実践プログラム(EBP)とされています。
その魅力と方法をみなさんと確認することがこの研修の目的です。

日時:2011年10月9日(日)10時~17時,10月10日(月)10時から17時30分
※受付は9時30分からです

参加費:無料

場所:日本財団ビル
〒107−8404 東京都港区赤坂1丁目2番2号
http://www.nippon-foundation.or.jp/org/profile/address.html

講師:
中原さとみ
(リカバリーキャラバン隊、桜ケ丘記念病院)
飯野雄治
(リカバリーキャラバン隊、稲城市役所)
渥美正明
(リカバリーキャラバン隊、リカバリーサバイバー)
岡本さやか
(リカバリーキャラバン隊、WRAPファシリテーター)
中村 孝
(リカバリーキャラバン隊、精神障害者サバイバー)
 
内容:
1日目 (10月9日)
リカバリームービー
リカバリー・IPS概要
アセスメントからもう一度
体調管理の工夫
職場開拓
医療と統合された支援
本人が立てるケアプラン
私のリカバリー体験

2日目~スキルアップ編~ (10月10日)
エンパワメントをもう一度
長所探しの解決志向入門
社会とのパイプ役になろう
合理的配慮と逆転の発想のために
困難の活かし方
ジョブマッチング

※これまでに1日目の研修に参加されたことのある方は、2日目のみの参加も可能です。

申し込み:
こちらのサイト(こくちーず)からお申込みください。
http://kokucheese.com/event/index/15068/

主催 リカバリーキャラバン隊



アンケートより
平成23年10月9日(東京都港区日本財団)
・大変参考になりました。今後の就労支援に活かしたいと思います。
・失敗談(困難なケース)なども知りたい。
・お疲れ様です。とても勉強になりました。これからできるところから業務の中に入れて実践して行こうと思います。もう少しIPSの原則のことについて具体的に講義があると良かったと思います。いろいろとありがとうございます。
・非常に勉強になりました。作業療法士という職業柄、この利点を中心とした関わりを増やしていこうという流れをしっています。しかし、ディケア内の視点が問題志向型なため保護的な関わり方になっていると思われます。このような研修に参加し、スタッフの関わり方をもう一度見直していきたいと思います。
・悪い面ばかり見ることが多いので、良い面の見方を知った。就労の体調管理が参考になった。
・昨年のリカバリーホォーラムに続き、IPSの勉強会に参加するのは2回目ですが、何度参加しても新しい学びがあります。ありがとうございました。
・個人的にはIPS支援の理念・実施に賛同ですが、行政の立場にいるとうまく進んでいかない限界、ジレンマを感じていました。今回、初めて参加して、自分なりの工夫でとり入れていける可能性を感じました。
・とても分かりやすい話で、参加して良かったです。現場で活かせそうな部分(特にアセスメント、「私らしさを保つために」)などは、早速取り入れてみたいと思います。ありがとうございました。
・逆転の発想の大切さ、ついついマイナス面にばかり目がいってしまう自分に気付けました。リカバリーに関して、わかっていたつもりだったのですが、全くわかっていない事に気付けました。ありがとうございました。
・明日、参加できないのが残念ですが、本日学んだことを現場で実践する中で、わからないことがあったときには、メール等で問合せさせていただきたいと思います。来年、2日目部分を受講できたらと思います。来年もぜひお願いいたします。
・1日、リカバリーの考え方、IPSの実際を当事者方のお話も含めて触れることができて、元気が出て、私もIPSの支援をしていきたいと思いました。モチベーションが低くみえる方も必ず秘めたるものがある。そこを引き出すことができるか、支援者として課題です。ワークは苦手なのですが、今回はあたたかい雰囲気で苦ではありませんでした。ありがとうございました。
・本人の希望にそって就労支援を行っていくIPSは、とても理想的で支援者にとってもやりがいを感じる方法だと思いました。本人の欠点ではなく、長所に注目した支援方法は勉強になりました。
・ありがとうございました。
・リカバリーキャラバン隊のみなさんご苦労様でした。このような集まりに参加できて感謝します。途中で息が切れました。(汗)
・今までの自分の考えがどうなのか?誰でもあきらめず、長所を生かし、本人の希望へ繋げるように手伝いが出来ればいいなと思いました。ありがとうございました。

平成23年10月10日~スキルアップ編~(東京都港区日本財団)
・とても勉強になりました。ありがとうございました。
・キャラバン隊の皆さんの思いやりや情熱が感じられました。硬軟織り交ぜているので、単調にならず温かい話を2日間でたくさん聞けました。元気をいただきました。ありがとうございます。
・最後にキャラバン隊の大平さんが事例検討のテーマになって下さって、いろいろと話し合うことができて、本人をはじめいろいろな人の意見を聴くことの大切さを身を持って体験できました。現場へ持ち帰って、メンバーさんと多くの職員と共有したいと思います。ありがとうございました!
・レジリアンスやPTGについて知らなかったのですが、新しい知識を得て、リカバリーやIPSについての考えが深まった。文献ももっと読もうと思ったし、なによりリカバリーした方のお話をうかがうことで支援者として頑張ろうと元気が出ました。本当にありがとうございました。
・お疲れ様です。1回では理解できないです。自分自身でも勉強していかないと。とてもオク深い。失敗はない。新たな発見ができました。なぜIPSは支援のスタンダードにならないでしようか?いろいろありがとうございます。
・いつも新しい気づきをありがとうございます。ちょっと難しいケースをかかえてどうしようと思っている中で、お話をお聞きして力をもらうことができました。まだまだ学んだことがいかせているとは言えない状況ですが、周囲をまきこみながら支援のあり方を少しずつ変えていけたら思います。
・失敗と認識するのか経験(勉強)と認識するのか、支援者のスタンスが大切だと思う。
・盛り沢山の内容でとても勉強になりました。楽しかったです。みなさま、渥美さん、P.6000さん、岡本さん、ありがとうございました。背景理論について学ぶことができたので、IPSの理論が深まり、信じられるような気持ちになりました。今後も勉強の機会があれば参加したいと思います。
・今回の研修で自分の中、社会の固定観念を打ち破ることの大切さを学びました。渥美さん、岡本さん、大平さん、中村さんの生き方から元気をいただきました。とても充実した2日間でした。ありがとうございました。
・業務だけでなく、自分の生活全般に活かせる研修だったと思います。お忙し中、本当にありがとうございました。
・今後の支援に活かせて頂きます。
・ストレングスモデルやIPSの手法は、非常に有効だと思うものの、支援者の力量によるものが大きいのではと思っていた。技法・理論を学ぶことにより、誰にでも可能な手法なのか知りたかったので参加した。やはり十分なトレーニング、理論も技術も(発想とか考え方、視点)危機管理とか・・・が必要だと改めて思った。おもしろかったのでまた参加したい。
・初日は遅刻し、2日目は早く失礼し申し訳なく思います。実務者としては正直物足らない気がしましたが、少人数で終始フレンドリーな雰囲気は好感がもてました。教えてあげるのではなく、一緒に学んでいくと思えるセミナーは少ないので、又、参加させていただきたいと思います。渥美さん、岡本さんより元気をいただきました。
・本人の希望を大切に、目標に少しでも近づけるよう手伝いが出来るように頑張りたいと思いました。イキ×2している渥美さん、岡本さん、中村さん、大平さんにお会いできて良かったです。元気を頂けました。本当にありがとうございました。
・たくさんの情報をいただきありがとうございました。相談者の希望や意志にとことん付き合ってみようと思いました。その先で困った事があったときに、またアドバイスをいただきたいと思います。
・人間は「神の子である」「仏の子である」「完全円満」という積極的な考えで、現象の障害は本来無いのであると否定するような観の転換で、エンパワーでリカバリーを補助手段に使いたいと思う。
・最後のワークショップでは、多趣味で充実した今を過ごしている大平さんがうらやましくなりました。

2011年7月27日水曜日

私の選んだリカバリー・プロカバリーに参考になる本

私の選んだリカバリー・プロカバリーに参考になる本

リチャードカールソン
Don’t sweat the small stuff
(小さなことでくよくよするな、88の方法)

例えば、12章「今、ここで」で「できること」を大切にする。
要約すると、私たちは知らず知らずのうちに手にしたチャンスを逃していることもある。
一方、「人生とは計画を立てているうちに知らぬ間に過ぎ去ってしまうもの」という意見もある。人生のかけがえのない喜びとは、この一瞬にあるかもしれないとつくづく思う。
「今、ここにある喜び」を十分大事にしよう。

以下、ライター(私、サム ウォーカー ジュニア)のコメント
計画を立てるのは楽しいものだし、それが実現したらさらにうれしい。例えば、デイケアでは先生方がひとつひとつのプログラムを前もって周到に準備される。プログラムで予定や計画を持つことは欠かせないものだ。そしてプログラムを指導して下さるのは先生方でありその道でプロであり、とてもありがたい。何事にも立案と予期、予想は大切だ。
だが、しかしながら、我々疾患をかかえている者にとってひとりでPlanを立てそれをDOすることはなかなか困難である。だから「今ここで」「何ができるかを」常に自分に問おう。
これこそリカバリー(脱出)の本質である。
サム ウォーカー ジュニア

2011年7月26日火曜日

8/21 家族のためのリカバリーカフェ

家族のためのリカバリーカフェ

私どもリカバリーキャラバン隊は、精神障害者やその家族が自分らしい人生を送れることを目指し、活動しています。この度アステラス製薬㈱の助成を受けて、下記の講座を実施することとなりました。つきましては精神疾患がある方のご家族の参加をお待ち申し上げています。

日時 平成23年8月21日(日曜)13時~15時
場所 調布市市民プラザあくろす3階研修室3(京王線国領駅から徒歩1分)
参加費 無料
・内容「家族の発症を経ても、失わなかったものは何だろう」「家族の発症を経て、逆に家族が得たものは何だろう」について話し合います。
目的 家族が罹患した経験のプラスの側面や可能性について調査するとともに、このことについて話し合うことで家族のリカバリーを応援する。
連絡先 参加いただける方は、必ずメールでご連絡ください。
・メールアドレス:recovery_caravan@yahoo.co.jp
・連絡する内容:氏名、所属する家族会等
多摩地域近隣の方であれば、交通費実費の支給を検討します。希望する方は、メールでお問い合わせください。

2011年7月25日月曜日

7/2リカバリーの物語~精神疾患を持ちながらも充実した人生を過ごすために~(東京都多摩市)

リカバリーの物語
~精神疾患を持ちながらも充実した生活を過ごすために~

精神疾患がありながらも充実した生活を送る人には、いくつかの特徴があるようです。今回はその特徴を紹介するとともに、精神疾患を持ちながらも充実した時間を過ごしている方たちにその過ごし方をうかがい、リカバリーについて学びたいと思います。

日時:平成23年7月2日(土)14時~15時半
場所:桜ヶ丘記念病院 デイケアセンター
司会・講師 リカバリーキャラバン隊
参加者:40名

主催 桜ヶ丘記念病院

今日、世界中で何人笑っただろうか?今日何人泣いただろうか?
そんな中で私は今日初めてリカバリーキャラバン隊の集まりに出た。
2階で飯野さんと6,7年ぶりにお会いした。すっかり精悍になって私のお話を聞いていただいた。私は少し興奮気味に我を忘れて自説を唱えたが飯野さんは静かに耳を傾けてくださった。
集まりは2時に始まった。川人さんの司会で進行し、先生のご挨拶があった。
ちょっとタバコで席を外していたので渥美さんのプレゼンテーションは聞き逃したが、戻ってきた時中村さんのお話を聞けた。詳しい事は皆良くご存じなので私なりの感想を書いてみる。
はっきりいって驚いてしまった。彼はあらゆる自分に対するヘルプサポートをフルに利用して現在の職場で生かしている。私はふと「ああ、こういう生き方もあるんだな」と感心してしまった。もちろん中村さんの人柄がそうさせていて周りの人から愛され協力も得られている。それに比べ私は何でもお金お金と中原さんを困らせている面も多々ある。
障害者が一つの仕事を全うする事は至難のことだと皆のプレゼンテーションを聞いて感じたが、大平さんも含めてそれぞれが自分の目標・生きがいをもたれていることは今日参加された方々も十分感じ取られたと思う。
感動した。感動した。今までリカバリーキャラバン隊とかWRAPの集まりとかは単に皆がお話とか真面目にプレゼンをしているのかと思ったら、実際にそこにいて生の声を聞いているうちに彼等の言葉意志と生き生きとした表情に身体中が力あふれるのを感じた。
中原さんと飯野さんがプレゼンターを適切にフォローしてプレゼンテーションを助けていたことにも感動した。パソコン棟の電子媒体を最大限に利用して会を盛り上げていた。皆も同じ思いだったのではないか?
キャラバン隊は全国を回っていくという又、この発想は独自の発案でひとえに中原さん飯野さんという大黒柱があってこそ可能になったのだと思う。
社会は依然として精神疾患患者に対して無理解、時には偏見、時には反感を持っている。
自分をコントロールできないのは、半分は自分に責任があるのかもしれないがソーシャルエンバイロメントもこの10年間確かに改善されていて極端な反社会的例も少なくなっているように思われる。
スタッフ、ヘルパー、PSWの方々の先生専門医は必至である。健康な心と身は私本来の姿である。自分の意志とコントロールを人に教わることを恐れず人の助けも借りて教育されることだ。
最後に先生が障害者の性の問題にも言及されたが、我々障害者がとくに若い方々が単に働ける事ではなく恋も結婚という夢も実現させることは生きがいの発展という意味で非常に大切だと思った。
今日会場を準備され会を成功裏に終わらせて下さったスタッフヘルパーの方々有意義な時を持たせて下さり本当にありがとうございました。
サム ウォーカー ジュニア

2011年7月7日木曜日

PTG ポスト・トラウマティック・グロース Posttraumatic Growth について学ぼう

PTG ポスト・トラウマティック・グロース Posttraumatic Growth について学ぼう

人生における大きな危機的体験や非常につらく大変な出来事経験した後で、むしろそのような体験をしたことがプラスに働いて人間的に大きく成長させる「外傷後成長(ポスト・トラウマティック・グロース PTG:Posttraumatic Growth)」という現象が、最近、注目されています。今回はPTG体験をされた方にお話をうかがい、皆さんと一緒にPTGポスト・トラウマティック・グロースについて学びたいと思います。

日時:平成23年8月14日(日)

場所:調布市市民プラザあくろす市民活動支援センター
http://chofu-npo-supportcenter.jp/menu_about/index.html

内容: 12:30 受付
    13:00 ポスト・トラウマティック・グロース(PTG:PosttraumaticGrowth)について 
          私の成長を遂げたPTG体験 
    14:30 終了

申し込み:http://kokucheese.com/event/index/13813/

主催:リカバリーキャラバン隊

2011年7月6日水曜日

7/13精神障害者のためのIPS講演会(東京都・八王子市)

精神障害者のためのIPS講演会
「リカバリーキャラバン隊」によるジョブマッチングカフェ
長所を活かす方法 

就労はリカバリーの手がかりです!自分の長所が活かされていると感じられる仕事に就いているとき、人は充実感を得られる

講師:
リカバリーキャラバン隊 桜ヶ丘記念 病院 中原さとみ先生
リカバリーキャラバン隊 稲城市役所  飯野雄治氏
リカバリーキャラバン隊 渥美正明さん・大平学さん

日時: 7月13日(水)午後2時~

場所:八王子市保健所・ 別館

予約不要: 直接会場にお出掛け下さい

主催: 八王子精神障害者家族会【 わかくさ家族の会 】   

携帯:090-5422-0942 (橋本)

協力: リカバリーキャラバン隊

2011年6月28日火曜日

「リカバリーで行こう」~地域生活移行・地域生活支援体制づくりにむけての取り組みについて~(長野県上田市)

平成23年度精神障害者地域移行支援関係者研修会開催要領

「リカバリーで行こう」
~地域生活移行・地域生活支援体制づくりにむけての取り組みについて~

1 目 的
精神障害者の地域生活移行の促進を図るためには、医療・保健・福祉などの関係者の支援力の向上と連携強化が重要である。今回、注目されつつある「リカバリー」について考えることで、精神障害者への適切な対応・支援方法を学ぶとともに、地域で生活する精神障害者への支援体制を充実強化することを目的に研修会を開催する。

2 主 催
長野県精神保健福祉センター  
長野県上田保健福祉事務所

3 日 時
平成23年8月2日(火) 午後1時30分から4時30分

4 会 場
上田合同庁舎 6階講堂 (上田市材木町1-2-6  TEL 0268-25-7149)

5 内 容
(1) 講 義  
「リカバリーとそのサポートについて」
       
(2) ワークショップ 
「リカバリーを応援するとは」

6 講師    
リカバリーキャラバン隊*)  飯野 雄治氏 中原 さとみ氏 渥美 正明氏
    
7 対象者
市町村保健・福祉関係者、障害者支援センター・医療機関・就労移行支援事業所・就労継続支援事業所・地域活動支援センター等関係機関職員、上小圏域精神保健福祉関係者、その他関心のある者

8 申し込み
別紙1により、平成23年7月22日(金)までに、上田保健福祉事務所健康づくり支援課保健衛生係あて送付してください。(FAX、Eメール可)
住 所 上田市材木町1-2-6
電 話 0268-25-7149
FAX 0268-23-1973
E-メール uedaho-kenko@pref.nagano.lg.jp

日本職業リハビリテーション学会第39回(愛知)大会

日本職業リハビリテーション学会第39回(愛知)大会

開催要項テーマ「職業からみたインクルージョン」
会期:2011年8月25日(木)・26日(金)
会場:愛知県立大学 長久手キャンパス
〒480-1198愛知県愛知郡長久手町大字熊張字茨ヶ廻間1522 番3
交通アクセス:「愛・地球博記念公園駅」から徒歩約5分
*名古屋駅(地下鉄東山線:約30 分)藤が丘駅(リニモ:約15 分)愛・地球博記念公園駅

8 月26 日(金)14:00~16:00 
リカバリーキャラバン隊は自主分科会で以下のワークショップを行います。ぜひご参加ください。

「ジョブマッチングカフェ~長所を活かす方法~」
開催趣旨:Individual Placement and Support ;IPSの発祥の地、アメリカバーモント州を訪れた際に就労支援専門家たちのユニークなミーティングが魅力的だった。そこでは、当事者の興味、能力、好みに焦点を当てた次のステップへのブレーンストーミングを行なう。「話がくどい人は借金の取り立てが合うのではないか」発想の転換・弱点の中にこそ強みがあるという理念を実践しているのを目の当たりにした。ストレングスを尊重するIPSは、統計的にも就職率や定着率が高い。ポジティブ心理学においても、自分の長所が活かされていると感じられる仕事に就いているとき、人は充実感を得られることが指摘されている。当日は、IPSによる職業プロフィールを紹介し、長所を活かす方法をテーマにワールドカフェの手法を用いたワークショップを行う。どんな人にも適した仕事があるはず、という感覚を持ち帰っていただければと考えている。

開催要項はこちらをご覧下さい。
http://syokuriha-aichi.animo-web.jp/doc/201106.pdf

2011年6月18日土曜日

9/19精神障がいを持つ方への就労支援:IPS 研修(大阪府豊中市)

日本財団助成事業

精神障がいを持つ方への就労支援:IPS 研修
「働くこととリカバリー」
~就労支援モデルIPSの活用について~

IPS(Individual Placement and Support)とは、1990 年代前半にアメリカで開発された、精神障がいを持つ方への就労支援モデルです。「就労そのものが治療的であり、リカバリー※の重要な要素となる」という信念を持ち、就労率を高めることや就労期間を延長させることが多くの研究や無作為試験により実証されている、科学的根拠に基づいた実践プログラムです。今回は、精神障がいを持つ方が自らリカバリーする機会が得られるようリカバリーキャラバン隊により、IPS による就労支援の理論やスキル、実践経験、アイデアについて紹介させて頂きます。当日はIPS を利用してリカバリーした方も講師として参加されます。多くの皆様のご参加をお待ちしております!

※リカバリーという言葉には普遍的な定義はなく、「リカバリーとはより個人的なものであり自らの選択によって自分らしく生きることである。そして、【希望】【元気を取り戻すこと】【自分に責任をもつこと】【生活の中に有意義な役割を得ること】などがリカバリーにとって大切なことである」などと説明されている。

日時:2011 年9月19日(祝)
10:00~17:00(受付は9:30~開始します)
会場:千里保健センター
(千里文化センター「コラボ」内)
住所: 大阪府豊中市新千里東町1丁目2−2

参加費: 無料
定員:60名
【お申込方法】
お名前、所属、職種、E-mail をご記入の上、
下記連絡先にE-mail でお送り下さい。
事務手続き上、1 人1 メールでお願いします。

【お申込み・お問い合わせ先・協力先】
医療法人北斗会 さわ病院デイケアセンター・豊中市障害者自立支援協議会
E-mail : osigotonyumon@yahoo.co.jp Tel : 06-6865-1235(問い合わせのみ)
担当者:芳賀・高橋

主催:リカバリーキャラバン隊

ちらしはこちらのサイトをご覧ください。
http://minifig.web.fc2.com/repo/0919tirasi.pdf


2011年6月14日火曜日

7/11第29回後志地域精神障害者家族大会『働くこととリカバリー』(北海道小樽市)

第29回後志地域精神障害者家族大会のご案内
大会テーマ  『働くこととリカバリー』  

(1)日時 : 平成23年7月22日(金)午後1時30分~16時30分  

(2)会場 : 小樽市民センター(マリンホール))1・2号会議室          
小樽市色内2-13-5 TEL:0134-25-9900

(3)当日のプログラム   
午後1時~受付   
午後1時30分~ 開会   
午後1時40分~ 講演  リカバリーキャラバン隊   
午後4時20分~ 講演終了 休憩   
午後4時30分  閉会

働くこととリカバリー
リカバリーキャラバン隊は、首都圏を中心に活動する当事者とワーカーなど支援者によるチームです。 「働くこととリカバリー」をテーマに全国を廻って講演活動を行っています。
自立支援法がスタートし数年が経過し、この地域でも長い入院生活から、地域での暮らしを始められ そして多くの人が就労を希望しています。しかし、その希望が叶わない方達もたくさんいます。
リカバリーキャラバン隊の基本は、IPSという考え方です。本人の「働きたい」の希望を尊重し、アセスメント、ジョブマッチングから迅速な動き・サービスに繋げるという視点、リカバリーという考 え方に基づくものです。このIPSという考え方の基本原則のなかに・症状が重いことを理由に就労支援の対象外としない・保護的就労ではなく一般就労をゴールにする・働きたいと本人が希望したら迅速に就労支援サービスを提供するという考え方があります。
ふり返って思えば、私たち家族、支援者は、本人の「はたらきたい」という思いが熟成されていないのに、『早く働け』と本人を責めたり、支援者の物差しでその人を観て、『あなたには就職はまだ早い』 とか『作業所で○○年働き続けられたら就職の相談に応じる』などの踏み段を設け、本当は行きたくない作業所での「訓練」を強いて、働きたいという意欲を削いできたのではないか?・・と。
今回の講演を通して改めて「就労支援」について考えてみたいと思います。家族の方々をはじめ、多くの当事者の方々、就労支援に携わっている支援者の方々にぜひご参加いただきたいと願っています。ぜひ、ふるってご参加下さい。

(4)参加申し込み
(家族会会員の方)
参加申し込みは、各家族会にて集約の上、参加申込書にて大会事務局宛メール、又は、ファックスで申し込み下さい。
(関係機関・団体の方々)
参加申込書に記入の上、大会事務局宛、メール、又は、ファックスで申し込み下さい。
(一般住民の方々)
参加申し込みの必要はありません。当日、会場にて受付をお願いします。

(5)申し込み〆切
平成23年7月15日(金)

(6)参加申し込み・お問い合わせ先
大会事務局:精神障害者地域生活支援センター しりべし内
〒046-0004 余市郡余市町大川町4丁目167番地 (旧大黒温泉2階)
電話:0135-48-5900 ファックス:0135-48-5901
メールアドレス:shiribeshi.soudan@song.ocn.ne.jp
担当: 岸 本 芳 朗

2011年5月27日金曜日

6/11【災害カフェ】精神疾患がある方がに必要な災害対策を考える

【災害カフェ】精神疾患がある方がに必要な災害対策を考える
地震などの災害時に、精神疾患がある方はどんなことに困るのでしょうか。
そのためにどんな準備をしておけばよいのでしょうか。
過去の震災経験から分かっていることを振返りながら、ワールドカフェの手法を用いてこのことを皆で話し合います。
震災を心配するのでなく、今からできる対策について具体的に皆で考えましょう。
※参加者の自由と安全を確保したリラックスした雰囲気で、自分の気づきを大切にする「カフェ」です。

今からできること 例えば・・・
「避難所を確認しておく」
「処方箋の写しを財布にいれておく」
「受診のための情報をまとめておく」など

<内容>
・災害と精神障害者について
~平成23年5月23日障がい者制度改革推進会議第32回災害と障害者資料より~
・困ったことはどんなこと?
・今からできることを考えよう 精神障害者の災害対策
・まとめ


日時 平成23年6月11日(土) 10時00分から12時00分 (9時30分~受付)
場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)
対象者 興味のある方
参加費 無料
申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

・今日いろんなことを知りました。災害について、今まで身近に感じていなかったが、一番大切なことを考える機会を得て、考え、気付き、準備することが大切と強く思いました。たくさんの気づきを参考に今夜又家族で話し合って準備しておきます。使わせてもらいます。
・皆、困っていたんだなと思った。キャラバンの皆とのつながりを嬉しく感じた。
自分以外の方の気持ちが良くわかった。一人でない輪があること。助けられる、堂々としてよいこと。
・薬の問題は実際に起こっていたことは知らなかった。
・薬の重要性を改めて考えさせられた。
・震災から3ヶ月たち、災害対策について忘れかけていたので今日は改めて考える機会があって良かった
・震災関連のニュースで言っている内容が理解できないことが不安です。
・薬の大切さを身にしみて感じました。
・近くの避難所を利用できなければその場で寝泊まりできるのなら居座ることを学んだ。
・無理に行動すると2次災害に合う恐れがある。例えば、交通渋滞や乗車の出入りが平常時と違うので。

2011年5月23日月曜日

6/11ジョブマッチングカフェ~長所を活かす方法~

6/11ジョブマッチングカフェ~長所を活かす方法~

Indvidual placement and support;IPSの発祥の地、アメリカバーモント州を訪れた際に就労支援専門家たちのユニークなミーティングが魅力的でした。そこでは、当事者の興味、能力、好みに焦点を当てた次のステップへのブレーンストーミングを行ないます。「話がくどい人は借金の取り立てが合うのではないか」発想の転換・弱点の中にこそ強みがあるという理念を実践しているのを目の当たりにしました。ストレングスを尊重するIPSは、統計的にも就職率や定着率が高いといわれています。ポジティブ心理学においても、自分の長所が活かされていると感じられる仕事に就いているとき、人は充実感を得られることが指摘されています。
当日は、IPSによる職業プロフィールを紹介し、長所を活かす方法をテーマにワールドカフェの手法を用いたワークショップを行ないます。どんな人にも適した仕事があるはず、という感覚を持ち帰っていただければと考えています。

今回のテーマ:Aさんの長所を活かす方法について
Aさんは、精神疾患がありながらも自分らしい人生を送りたいと望んでいる方です。当日、ご紹介します。
日時 平成23年6月11日(土) 13時00分から15時00分 (12時半~受付)
場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)
対象者 興味のある方
参加費 無料
申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

2011年5月22日日曜日

【リカバリーの物語42】精神疾患から得たものがある(続き)

【リカバリーの物語42】
■精神疾患から得たものがある(続き)

私は周りの人に何か悩んでいると気付かれても、周囲の人に悩みを相談する事もなく一人で抱え込んでいました。病気になって初めて人の心はこんなに簡単に壊れてしまうものなんだと気付き、そこから心を変え、あらゆるサポート機関を利用し周囲の人に相談もするようになりました。おかげで沢山のサポーターと出会う事ができ、そのおかげで大きな安心を得る事ができました。この頃ではサボーターの使い方もうまくなり、その人の得意分野によってこの話はこの人に相談するあの話はあの人に相談すると窓口をわけで相談するようにしています。また支援してくれた職員さんへの憧れの気持ちから婦人保護に興味を持ち、これだけ人ができないような経験をしたのだから私にしか出来ない支援というものが必ずあるのではないかと思い、将来の夢として精神保健福祉士になる事を決めました。それもまた病気になって得たものだと思います。私の今があるのも沢山のサポーターであり人生のキーバーソンである方々のおかげだと思います。サポーターと私の夢は私にとって宝であり財産です。病気になって失ったものも少しはありましたが、それ以上に得たものは多い事に気付かされます。(三十代、女性)

2011年5月21日土曜日

【リカバリーの物語41】ベネフィット・ファインディング

【リカバリーの物語41】
■ベネフィット・ファインディング
困難な経験からも、ときに人は学び、成長することができるようです。このような経験をベネフィット・ファインディングと呼びます。それならば、精神疾患という困難な経験からは、人はどんなことを学べるのでしょうか。
「精神の病気になったことで、いろいろなご苦労もあったと思います。でもそのために、何かを得たり、学んだりする人もおいでになります。精神の病気を経験されてからこれまでに、あなたが得たものや学んだと思えるようなことがありましたら、ぜひ教えてください」と質問して得られた回答には、次のような6つのポジティブな内容があったそうです。
・人間関係:人間関係の深まり・人間関係での気づきに関する内容
・内面の成長:内面の成長・人生の価値観の変化に関する内容
・体調管理スキル:健康関連の行動変容・自己管理に関する内容
・精神疾患の理解:精神の障害に関する関心や理解の深まりに関する内容
・新たな役割:社会の中での新たな役割を見出すことに関する内容
・宗教:宗教を信じることに関する内容
精神疾患という経験から得たものがあると考えることは、リカバリーに関係していることも研究から分かりました。精神疾患という経験から、どんなことを学んだのか考えてみませんか?

2011年5月20日金曜日

雑誌「臨床精神医学」5月特大号

雑誌「臨床精神医学」5月特大号が販売されました。

本誌は、精神科医などの医療従事者向けの雑誌です。2011年5月号は、「これからの精神科地域ケア―統合失調症を中心に―」というタイトルです。病院内で行う治療技術ではなく、地域生活を支えるための臨床技術やその動向について精神科医による原稿を中心とした記事が特集されています。

本誌で『IPSによる就労支援―精神科臨床技術との統合を中心に―』と題して、私たちも寄稿しています。専門家を対象とした雑誌なので、少し難しい記事に感じるかもしれません。援助者の方は、私たち以外の記事も参考になるので、購読されてはいかがでしょうか。

本寄稿では、IPSの理念や歴史、エビデンスについては思い切って省略しました。就労支援がリハビリになり、リカバリーにつながりうることを、精神科臨床技術として認められた認知行動療法の視点を活用して紹介しました。これを読んだ精神科医は、患者が働くことを応援する意義と方法についてイメージが持てると期待しています。

患者の方は、自分のお医者さんに読んでもらうよう薦めてみるとよいかもしれません。支援者の方は臨床の参考にされると同時に、連携する主治医に就労支援の理解を促すための教材としてご活用ください。

http://www.amazon.co.jp/%E8%87%A8%E5%BA%8A%E7%B2%BE%E7%A5%9E%E5%8C%BB%E5%AD%A6-2011%E5%B9%B4-05%E6%9C%88%E5%8F%B7-%E9%9B%91%E8%AA%8C/dp/B004YWN00C/ref=sr_1_3?ie=UTF8&s=books&qid=1305832403&sr=1-3

【リカバリーの物語40】③疾患との関係

【リカバリーの物語40】
③疾患との関係
【解説】
疾患への対処を知っていることもリカバリーに関係するようです。さらに、疾患という困難な経験でさえ自分を成長させたと感じている方も多いようです。このことをベネフィット・ファインディングと呼びます。また似た疾患や経験を持った物同士のつながりや支え合いの可能性に気づくこともリカバリーの大切な要素です。

■精神疾患から得たものがある
病気になって得たものは、精神障害者になって偏見をもたなくなったということです。健常者の頃は精神病というと気ちがいで、バカで、どうしようもない人間だと思っていましたが、自分が病気になると、そうでもないということに気がつきました。働くこともできますし、バカでもありませんし、充実した人生もおくることができます。一人でいるよりもディケアや作業所に行くと自分と同じ病気の仲間がいるので、一緒にいたり、雑談したり、作業をすることによって回復することを学びました。だから精神障害者になって幅のある人間になったように思います。私は病気になって良かったと思います。皆さんも病気に負けないで頑張りましょう。(五十代、男性)

2011年5月19日木曜日

【リカバリーの物語39】フロー

【リカバリーの物語39】
■フロー
暴走中の暴走族、踊っているときのバレリーナ、崖をよじ登っているときのロッククライマー。身の安全も危ぶまれます。わざわざそんなことをしなくてもいいのに、と他人は言うでしょう。これらの人たちがその行為に没頭しているときに共通していることがあります。
・その任務は困難であり技能が必要である
・自分の長所を活用できている          ・集中できる
・はっきりしたゴールがある            ・すぐにフィードバックが得られる
・たやすく深くかかわれる             ・コントロールする感覚がある
・自己意識が消滅する
このように没頭しているときのことをフロー状態と呼びます。そのとき人は苦痛を感じていたり、あるいはそういう感情を持つ余裕さえありません。しかし、そのことを後で振り返ると幸せや充実感を感じるようです。解けそうなクロスワードパズルに取り組んでいるとき。トランプゲームで真剣勝負をしている時。
ただの作業ではなく、思わず集中して没頭してしまい、終わったときに達成感を感じられる時間を持つことは、リカバリーにつながることでしょう。そういうチャンスを自分で意識して作ってみるのも1つの手ではないでしょうか。

2011年5月18日水曜日

【リカバリーの物語38】希望を持っている、楽観的に考えている(続き)

【リカバリーの物語38】希望を持っている、楽観的に考えている(続き)

頭で分かっていても、相手や事柄に気持ちを傷つけられたことのショックと「絶対に許さない」という感情が混ざって、眠れなくなることがありますよね。
どうにもならないという絶望感から頭で解決できなくても、意思の紐を解く鍵が必ずあるはずです。とにかくやってみましょう。
具体的には、「たられば」つまり「~たらよかったのに」、「~ればよかったのに」を考えるよりも、重ねた苦労や挫折を成功のヒントに変えることです。たくさんの自分の失敗例から成功の対応策を一つでも覚えておくことです。ささいな悩み、迷い、不安の積み重ねが大きな悩みとなる前に、自分の対応の速度を落とさず、解決方法を常に探して自分自身を身軽にしておくことです。
考えすぎずにすばやく自己対応処理するという能力が、楽観の基本の柱になります。生きるエネルギーです。(三十代、男性)

2011年5月17日火曜日

【リカバリーの物語37】希望を持っている、楽観的に考えている(続き)

【リカバリーの物語37】
希望を持っている、楽観的に考えている(続き)

今日、テレビニュースを見ていると「家庭の主婦が社長?」というタイトル。アイデアの発明のニュースだったのですが、「不便さからアイデアは湧いてくる、思いつく。」と良いことを言っていました。なるほど、だから障害を持って「不自由」に生きている人達には良いアイデアが詰まっているのかもしれない。「ピンチだ、チャンスだ、ありがとう」ではないですけど、私達にも不自由さからより快適に生きるための良いアイデアが生まれてくる。まさにピンチをチャンスに変えていけたら良いと思っています。(四十代、女性)

2011年5月16日月曜日

【リカバリーの物語36】希望を持っている、楽観的に考えている(続き)

【リカバリーの物語36】

■希望を持っている、楽観的に考えている(続き)

苦言を言われたりして嫌な思いをした場合は考える力を養うつもりで突破口は無いかと模索し、自分の何が原因か考え自分に前向きでいられそうな結論を考えます。どうしても無理だと分かれば、「全世界に人は六十億人いるんだ。人を侮蔑するようなひどい人もいるのだ」と切り替えて考え、楽観的になれました。嫌な経験をした場合、「底辺まで行くと後は登るしかない」「いつも、へこんで上がろうとするのならいつも原因が同じだし、違う視点から自分を発見できるのでは?」と割り切って考えようとします。登って見なければ何も得ることはできません。行動に起こすことが大前提です。「考え付かなかったら分岐点に差しかかった先で考えればいいじゃないか!」マイナスの遺産・思考をプラスに変える、これが僕のモットーです。(二十代、

2011年5月15日日曜日

リカバリーキャラバン隊@第5回 ソリューションランド 奈良大会

リカバリーキャラバン隊@第5回 ソリューションランド 奈良大会

あおによし いにしえの都で 未来を語ろう!

リカバリーキャラバン隊がソリューションランドに登場!リカバリーやIPSとソリューションとの関係について、幅広い対象の方々に紹介します。普段は精神科リハビリテーションにどっぷり浸かってしまっている方は、ぜひご参加あれ。
  
ソリューションランドとは
「ソリューションランド」は日本の各地で突然現われる、「ソリューションフォーカストアプローチ(SFA)」に関するアイデアや実践の意見交換を楽しむアミューズメントパークです。
「ソリューションランド」は欧米で開かれている同様のイベントを、是非日本でも実現させたいという強い願いを持った人たちが集まって生まれました。「ソリューションランド」への入園資格は「SFA」を学びたいという熱意と「SFA」を学ぶ人への敬意を持った人なら誰でもOKです。「ソリューションランド」のアトラクションは、知識や経験の大小にかかわらず、皆が自由に互いを尊重し、自分で楽しみながら作っていくものです。

第1回が札幌、第2回が東京、第3回が沖縄、第4回神戸で開かれました。そして、今年2011年は奈良 ソリューションなランドです!!ソリューションなら、奈良!!

リカバリーキャラバン隊がソリューションランドに登場!リカバリーやIPSとソリューションとの関係について、幅広い対象の方々に紹介します。普段は精神科リハビリテーションにどっぷり浸かってしまっている方は、ぜひご参加あれ。

日程
1日目 9月17日 土曜日 &懇親会 
※土曜の午後に2時間程度の全体セッションにて紹介予定
2日目 9月18日 日曜日 
会場 帝塚山大学 学園前キャンパス(奈良市学園南3-1-3)
http://www.tezukayama-u.ac.jp/access/

募集人数 150名 (各日)
参加費  1日参加 5,000円以下  2日参加 10,000円以下
懇親会 5,000円以下 いずれも未定です。

今年はどんなエンターテイナーが登場するのかとても楽しみです。
詳細、参加申込みは決まり次第ホームページでご案内します。
昨年までの内容もご覧いただけます。
http://www.solutionland.com/

2011年5月14日土曜日

【リカバリーの物語35】希望を持っている、楽観的に考えている

■希望を持っている、楽観的に考えている

今まで暗かった。少しずつ少しずつ明るくなってきた。僕の胸の中に、明るい、あたたかいものが出てきた。六年かかった。ゴールまであと少し、どれくらいだろうか。あと一年みてみよう。来年は、もう生きることが楽しくて、楽しくてたまらなくなる。客観的に、今はほとんどゴール直前だと思う。六年間積んだ時間が天地左右を入れかえて戻ってくる。もう大丈夫。もう大船に乗ったつもりで楽しくゆこう。(四十代、男性)

セレンディピティとは、偶然の幸運に出会う能力のことを指しています。ということで、いつも前向きにポジティブに考えていれば幸運が向こうからやってくるということです。いつもウキウキすることを心がけて毎日を過ごす、それだけでも違ってくるのではないでしょうか。物事のいい面だけを見て生きていく。時にはそんな生き方も必要なのではないでしょうか。(四十代、女性)

Six degrees of separation(六次の隔たり)という言葉をご存じな方は、どれ位いるだろうか?鶴瓶から、オバマ大統領まで、知り合いが知り合いを呼んで、たった六人だけで、つながってしまうという意味だ。六人で世界一周するとは、このことだ。世界は、広いようで狭いのだ。有名な教授が統計学的に六人と言う数字を割り出したそうだ。見ず知らずの人まで、たった六人で世界は繋がってしまう。隣に住んでいるしらない人も、どこかで繋がっているかもしれない。と思うと、面白い気さえしてくる。いまどき、安定剤や睡眠薬を飲んでいる人なんて、どこにでもいる。そう思うと、気は軽くなる。ケ・セラセラで、生きていけば何事もうまくいくような気がする。(四十代、女性)

2011年5月13日金曜日

【リカバリーの物語38】没頭するものがある

【リカバリーの物語38】
■没頭するものがある
文章を作成することは私にとって困難です。手順を誤ったら修正が難しいです。使っている技術は日本で生まれ育ち獲得した母国語を持っているということ。使っている才能はオギャーと発したときからの経験すべて。障害を持つという苦労がリカバリーとして共感され、形になって反映されていきます。
文章を書くときは、始終を決めてかかります。書き出しと結びがあれば、どんなに登場人物が飛んだりはねても集約されて全貌はやがて終わりを迎えます。「六合目まできたかな?どれ、寄り道でもすっか」と余裕があれば迂回して冒険します。文字カウントでおよその全体像を計算して把握します。
作品作りが楽しいので、ギネスブックに載るように四六時中描きっぱなししたいです。そのために必要なのは「体調管理」です。睡眠は最近早く眼が覚めるので起きていたいのですが二度寝、三度寝します。夢を見るのが好きで癖になっています。現実逃避したいのでしょうか?(二十代、男性)

2011年5月12日木曜日

【リカバリーの物語37】楽観

【リカバリーの物語37】

楽観
何度挑戦しても、失敗する。そういう経験が続くと、どうせ何をやっても無駄だろう、と人は感じてしまい勝ちだということが分かりました。就職活動のための履歴書を送っても、いつも不採用だとしたら、就職活動だけでなく何をやってもうまくいかないと感じてしまう、という具合です。これを学習性無力感と呼びます。
しかし、失敗が続いても、無力にならない人たちもいました。こういう人たちは楽観的にものごとを考えることができていることが分かりました。
失敗しても①これはたまたま今回だけ起きた②このことだけに失敗したのであり、他の事はうまくいく③失敗の原因は自分ではなく、運や他のことにある、と考えるようです。逆に成功した場合には、①これからはいつでもうまく成功する②何をやっても成功する③成功の秘訣は、自分にある、と考えるそうです。このように楽観的な生き方は練習により身につけられるので、リカバリーの道具となるかもしれません。

2011年5月11日水曜日

【リカバリーの物語34】②ポジティブな感情

【リカバリーの物語34】

②ポジティブな感情
【解説】
ポジティブな感情には、充実感、達成感、安堵感、誇り、喜び、歓喜、信念、信頼、自信、楽観、希望などがあります。充実した人生を過ごしている人たちは、疾患の有無に関係なく、これらのポジティブな感情を伴っていることが分かりました。何かに没頭していることをフローと呼び、この経験もまたポジティブな感情につながることが知られています。

■感謝の気持ちを持っている

「お疲れ様」「ご苦労さま」「期待しているよ」の一言でもこころのキャッチボールができれば、人間って信頼関係が築けるものです。例えば、お礼、年賀状などのハガキでもいいです。部屋でその文章を読んでいて、自然に心から嬉しさで涙が出てくることもあるものです。頑張ろうと思えて、期待に応えて前にでよう、成長しようと思うのです。ちょっとした真心です。あなたの力を借りたいという気持ちを表現してあげる事が大事です。
身体で示すというのも大事です。言葉ではなくて、体で表現すると誠意が伝わります。言葉だけでは動いてくれないものです。例えば、ちらし配りだと、頭の下げ方で相手の方はちらしを受け取ってくれます。(四十代、男性)

感謝の言葉を連発しなさい。「ありがとうございます」を連発しなさい。ここから人生は始まるのだ。練習するとよい。家の中で十分に一回、口を大きく開けて「ありがとうございます」と発声練習するのだ。はじめはただ呪文のようでよい。しだいにありがたい気持ちが湧いてくる。簡単なことだから、病気を持っている人はやってみると良いと思う。(四十代、男性)

人生、土台があっても崩れ去ることがある。どんなに正直に積み上げても崩れ去ることがある。それでも再び積もうとする。積み上げたものが崩れ去って、さらに材料まで取り上げられても、見えない礎を信じて何度も何度も積もうとする。力尽きてもう積めない、今そう感じている。もう僕は人生を積み上げる力も時間もない。もういい。充分に努力してきた。出世ではなく、感謝で生きていく。サンキューを連発して生きてゆこうと思う。気持ちが明るく、あたたかければ何もいらない。(四十代、男性)

2011年5月10日火曜日

【リカバリーの物語33】第六章 リカバリー日記

【リカバリーの物語33】

第六章 リカバリー日記

ここでは、リカバリーを経験した方たちの手記とその特徴を紹介します。精神疾患がありながらもそれを問題とせず、充実した生活を送っている方々の様子を見てみましょう。この手記から何を感じ、何を学ぶかは皆さんに任されています。

①自分のリカバリーに気付いている
【解説】
リカバリーを体験している人は、誰よりも自分のリカバリーに気付くことができているようです。リカバリーに気付くということが、次のリカバリーにつながり、渦は次第と大きくなっていく。そんな様子がうかがえます。

先日、初めて海外一人旅に行ってきました。一人旅と言ってもツアーに参加したものです。その旅の中で一番大変だったことは、集合時間に遅れないこと、なくしものをしないこと、明日の準備など、自己管理を誰にも頼らないで一人でこなすことです。もちろん薬も飲みました。普段母や周りの人に頼りっぱなしの私は、自分の甘えに気づかされたことがとても大きかったです。誰かに何かしてもらいたい、常に自分に気にかけて欲しい。そういった気持ちを受身にならず、嫌われる覚悟を持ち、自分が自分でいることでコントロールすることを学びました。かまってもらおう、とか、こんなことしたら嫌われるかな?と、思わず(受け身にならず)自分が自分でいることに責任を持ち、自発的に旅行を楽しもうと自らをコントロールする。という意味です。もちろん、できないこともありましたが(コミュニケーションなど)できないことも自分と受け止めることで少しだけでも前向きになれたように思います。
イタリアの人たちは本当に陽気でした。自分が構えてしまうと言葉は通じなくても「構えている」という気持ちは通じてしまう。でも、自分が笑顔で良い心でいるとイタリアの人も笑顔で返してくれる。それはどこの国にいても同じではないかと思いました。今回の旅で自分の未熟さを思い知らされましたが、焦らず成長できたら、回復できたら、と思います。
大変だったことは、他の参加者とのコミュニケーションでした。自分は病気になって以前の自分とは変わってしまったと言うことを、すっかり忘れていました。以前は、初対面の人の方が楽しんで会話ができたので、旅に行っても大丈夫だろうと高をくくっていたのです。緊張して夕飯の席などで重い空気を作ってしまったり、年下の子に気を使わせてしまったりと失敗もあったのですが、優しく話しかけてくださったり、「写真を撮ってあげるよ」と声をかけてくださったり一緒のツアーの方達にはとても助けられました。失敗しても、優しい人もいるということ、次にやり直せばいいということを知りました。(二十代、女性)

2011年5月9日月曜日

【リカバリーの物語32】③有意義な人間関係

【リカバリーの物語32】

③有意義な人間関係
精神疾患を持ちながらも充実した時間を過ごしている方たちは、共通して信頼しあえる友人や知人が1人はいるようです。
病気で体調を崩したときでも、何かに挑戦して失敗したときでも、「それでもあなたを応援します。信頼しています。」と言ってくれるだろうと信じられる人がいるということです。仲良しだったり、頻繁に会うということが大切なわけでなく、心の中でいつも信じてくれる人が大切だといいます。
どちらかが指導したりアドバイスする関係でなく、ともに学び、ともに笑い、ともに悲しみながらも、ともに希望を忘れない関係だとも言われています。

【手記より】
サポーターさん、リカバリーについてのコメント、解説、ありがとうございます。リカバリーについて、こんなにも真剣に考えて下さる人がいるだけでも、心強いし、希望でもあり、本当にありがたいことだと思っています。感謝の言葉が見つかりません。

3月で本採用から丸一月が経ちますが、今は少しずつでも確実に一歩一歩、私にとっては「新しい世界」に慣れるよう頑張っているつもりです。幸い、上司は私よりも年下ですが、人間的にも尊敬できるひとなので、定年まで今の職場で働きたいと思っています。

2011年5月8日日曜日

【講演会】リカバリーの物語(東京都あきる野市)

リカバリーキャラバン隊の講演会
共催:西多摩虹の会(地域家族会),FHM家族会(地域家族会)

精神の病がありながらも充実した生活を送る人には、いくつかの特徴があるようです。今回はその特徴を紹介するとともに、精神の病を持ちながらも充実した時間を過ごしている方たちにその過ごし方をうかがい、リカバリーについて学びたいと思います。
精神保健福祉士(PSW)と当事者などリカバリーキャラバン隊、約5名による講演と意見交換をもとにリカバリーについて考えてみましょう。ぜひお時間をとっていただき皆様のご参加をお待ちしています。

1.日時: 2011年(平成23年)7月9日(土)午後2時から午後4時ごろまで

2.場所: あきる野ルピア 3階 産業情報研修室
(武蔵五日市線。秋川駅北口下車、徒歩約5分)

3.講演会
1)演題:リカバリーの物語
~精神の病を持ちながらも充実した人生を過ごすために~

2)講師:中原さとみさん(桜ヶ丘記念病院 精神保健福祉士)と
当事者などリカバリーキャラバン隊のみなさま(約5名)

3)対象:ご本人・ご家族・ご兄弟・関係者

4)申し込みは不要ですので、直接会場にお越しください。(先着順45名まで)

5)参加は無料です。

4.駐車場
可能な限り公共交通機関をご利用ください。お車をご使用の方は、「もくせい駐車場」をご利用ください。駐車時間4時間まで無料です。ただし入口で発券された駐車券にスタンプが 必要ですのでお忘れにならないようにしてください。
また「あきる野とうきゅう」の駐車場を利用された方は、東急ストアで何らかのお買い物をすれば3時間まで無料です。

5.共催 西多摩虹の会(あきる野市・日の出町・檜原村の地域家族会)
問い合わせ: 小笠原 携帯:090-1882-0306
FHMの会(福生市・瑞穂町・羽村市の地域家族会)
問い合わせ: 山崎 自宅:042-530-7233

JPOP-VOICE統合失調症と向き合う

リカバリーキャラバン隊中村 孝さんがJPOP-VOICE統合失調症と向き合う動画に掲載されました。

よろしければ、下記のサイトをご覧ください。
http://jpop-voice.jp/schizophrenia/t/1104/01.html

1953年(昭和28年)生まれ、現在、58歳。32歳で発病。3回の入院を経験し、現在は1種類の抗精神病薬で症状がコントロールできており、週5日就労している。アパートで一人暮らし。「働くことで毎日が充実している」と強く語った。

1. 現在の生活
2. 32歳:精神科を受診
3. 入院
4. 3回目の退院後の生活
5. 薬の調整
6. 43歳頃:就職活動を始める
7. 地域の社会福祉サービスの利用
8. 症状回復のターニング・ポイント
9. 一番辛かった時
10. 主治医との関係
11. 病気に関する情報
12. 働く意味
13. 統合失調症の方へのメッセージ
14. 医療従事者へのメッセージ
(2011年2月20日収録)

2011年5月7日土曜日

中村 孝さんの記事が掲載されました

リカバリーキャラバン隊中村 孝さんの記事がメンタルヘルスマガジンこころの元気プラス2011年4月号(第50号)「ふみとどまって生きる」に掲載されました。

「生きていれば必ず良いこともある」と中村 孝さんは伝えたいそうです。

詳しくはこちらのサイトをご覧ください。
http://www.comhbo.net/mental_energy/index.html

2011年5月6日金曜日

【リカバリーの物語31】役割や責任、達成感がある

【リカバリーの物語31】
(イ)役割や責任、達成感がある
充実した人生を過ごしている人には、自分が好んだ役割があるようです。この役割に対して期待される責任も持ち合わせている傾向があるようです。人から与えられたり、強いられたりする役割、そこから生じる責任ではありません。「自分らしい」と感じられる役割が、その人に好ましい責任感覚を持ち合わせることにつながります。
そして、この責任を果たしたときにだけ味わえる達成感も知っているようです。責任という背負うものがあるからこそ、感じられる幸せの感情と言えます。
この役割と責任そして達成感は、いつでも失敗することが許されるような、保護された環境では生じません。「失敗する権利」が奪われているような場では、リカバリーは生まれないようです。社会との接点、社会での役割がないことには、達成感は味わえないことは知っておくべきでしょう。

【手記より】
老人ホームでボランティアをしていますが、そこでおばあちゃんから「地震が来たら助けてくれますか?」と聞かれました。少し迷いましたが「私も一緒にここで過ごします」と答えたら嬉しそうにして「辞めたりしないでね」と言われました。会うのが楽しみです。入院したりして自分が困ったときこれを思い出します。何も希望がなかった時はきっとそこでずっとうずくまっていたでしょう。おばあちゃんとのつながりは、元気の原動力です。

努力さえすればどんな夢も叶い生きがいある職業になるので、何も好きなことが出来ないで死ぬのは不幸です。しかし、失敗は付き物です。辛いことを言われるといきいきしていた草花がしぼんでしまい兼ねません。作家の卵になるという夢はほぼ叶っています。キャラバン隊で既に書記として役割をもって社会に反映されています。

2011年5月5日木曜日

【リカバリーの物語30】②社会との関係

【リカバリーの物語30】②社会との関係
②社会との関係
(ア)目標や目的がある
あなたは、この本をなぜ読んでいるのでしょうか。
何のために、わざわざそんなことをしているのでしょうか。
リカバリーの道を歩いている人たちは、人生や今日という時間を過ごすことに、自分なりの目的や目標があるようです。みんなが驚くような目標を持っている人もいますし、「小さな」目標を掲げている人もいます。他人が「ばかばかしい」と言う目標に向かっている人もいます。壮大な人生の目的を意識している人もいます。
いずれにしろ自分で掲げ、本人にとっては大切な目標や目的を持っている傾向があります。他人から見てどうであるかは関係なく、その人にとって大切な目標があることが、リカバリーには大切なようです。

【手記より】
私は日本国中に精神病のことを理解してもらい、立派に働けることを証明したいです。私は今の会社に入社して七年目になります。私は今、健常者以上に仕事をこなし、社長からも信頼されやりがいもあります。今では統合失調症という試練を乗り越えました。
私は精神障害者として立派に働けることを社会に示したいです。これからの私はこの国で精神障害者のリーダーになり、病気を抱えながらも働いている元気な姿を見せて、まだ元気のない人のお手本となるように希望を与えること、医師、支援者に働くことの大切さを伝えることです。

今年の目標は仕事の時間を増やすことです。何てことのないことの様に一見思われますが、私にとってはとても大きなことです。私は幸いにも今、週に数時間ですが事務の仕事をさせて頂いています。途中、入院という大きな壁にもぶつかりましたが、1か月間だけお休みを頂いてまた復帰して会社に通っています。ですので毎日がとても充実しておりますし、本当にありがたいことだと思っています。なんといっても規則正しい生活が出来ることに感謝していますし、生活自体が生き生きとしてきております。こんなすばらしいことは他には例えようにもありません。

つい先日、パラリンピックのアルペンスキーで優勝した彼の言葉に私は、ものすごく共感しました。「次の目標は、パラリンピックではなく、健常者とのオリンピックで同格に戦いたい」
私は去年の2月からある企業にて、仕事をしておりますが、私にとっては、本当のリカバリーとはまだ言えず、まだまだ時間が必要だとも思っております。今わたしは、健常者にも勝る何かを得たいという気持ちで一杯な状態です。具体的に何をやるかは、実はまだ決めていないのですが、とにかく継続だけはしたいものです。とりあえず、今年は、仕事の時間を増やし、執筆だけでも続けたいものです。

2011年5月4日水曜日

【リカバリーの物語29】自分の人生のコントロール感覚

【リカバリーの物語29】
(イ)自分の人生のコントロール感覚
精神疾患があると、突然の体調悪化などから病気に自分が振り回されていると感じやすいものです。そうでなくても、唯一頼れる医師に様々なことを指示され、その通り生活をしないと生きていけないと思うことでしょう。
家族もまた、患者に「○○してはいけない」とか「○○しなさい」と生活に制限を加えがちになります。「何かをしたい」と支援者に相談しても、「それを体を張って止めるのが私の仕事だ」と言った方もいました。
こうした環境により、精神疾患を持つと自分の人生の主導権を自分が握っているという感覚は失われてしまいます。すでに紹介したように、当事者が語るような「自我が希薄になる」という疾患特性に加えて、自分の人生を自分でコントロールしているという感覚を持ちづらい環境があります。
しかし、精神疾患がありながらも充実した時間を過ごしている人たちは、「自分の人生を自分でコントロールしているという感覚」があったり、そうすべきだという信念があるようです。

【手記より】
デイケアで「働きたい方は、ハローワークに同行する支援をします」というポスターを食い入るように見ていたときに、「どお、働いてみませんか?」と声をかけていただきました。そのときから、私は自分の人生は自分で決めよう、と決意しました。

2011年5月3日火曜日

【リカバリーの物語28】第5章 リカバリーと5つの傾向

【リカバリーの物語28】
第五章 リカバリーと五つの傾向

リカバリーを経験している方には様々な方がいます。しかし、インタビューなどの調査をするといくつかの傾向があるようでした。ここでは「ストレングスモデル」という本で試みられた質的な分類を参考に解説します。

①自分との関係
(ア)疾患と異なる自己定義
自己紹介をするときのことです。
主治医の前では自分は「患者」なので、短い時間で自己紹介するには病気や症状を中心に説明するのが普通です。親類の前では、「○○さんの弟のいとこです」といった具合に血縁関係で自己紹介するものでしょう。大好きな人とか尊敬する人に自己紹介するときは、どのように自分を説明するでしょうか。自己紹介をしながら、自分とは誰か、どういった人であるかを再確認しています。
様々な役割や自己紹介の中で、自分が好きだなと選んだ物をアイデンティティと言います。言い換えれば、自分らしさということ。
筆者は、ほこりによるアレルギーがありますが、自己紹介の時は触れません。つまり自分らしさとは関係ない属性だと考えています。精神疾患がありながらも充実した時間を過ごしている方たちは、同じように精神疾患とは別の自分らしさを持っている傾向があるようです。

【手記より】
自分は病気を持っているからとか、健常者と一緒にされるのは嫌だとか、病気のせいにして卑屈になるような気持ちは一切持っておりません。出来ないことはできないときっぱり言ってしまいます。健常者と比べてしまう、そのこと自体がもう病気を作ってしまっている一つなのかもしれません。

2011年5月2日月曜日

【リカバリーの物語27】自己効力感

【リカバリーの物語27】
自己効力感
何かをすれば、結果にそれが影響すると見通せるときに、人はやる気が出ます。どうせやっても無駄だと知っているならば、やる気が出ないのは当然です。こういうやる気のことを自己効力感と呼びます。
自己効力感を大きくのに役立つのは、自分の成功体験です。似たような挑戦をしたときに成功していると、今回もやれると思えます。また近い人の成功を知ることによっても、自己効力感は増します。同じ病気を経験した人が成功しているのを目の当たりにすると、自分でも結果を出せるように感じるものです。同じ日本人が大リーグで活躍しているのをニュースで見るだけでも、自分も活躍できると信じられるようになることもあります。
その他、言葉による励まし、生理的な高揚によっても自己効力感は大きくなるといわれています。

2011年5月1日日曜日

【リカバリーの物語26】リカバリーのプロセスについて

【リカバリーの物語26】リカバリーのプロセスについて

リカバリーキャラバン隊相談役の渥美正明さんによれば、親離れ、医師離れ、当事者離れというステップがリカバリーのプロセスだと説明しています。
わずかな希望を足がかりに、自分の人生は自分で歩むと決める。そして実行する。夢に挑戦して人に認められ、「人」として社会から評価され生きている実感を噛み締める。そういうプロセスを経てきたと紹介しています。リカバリーのプロセスについては①希望②エンパワメント③自己責任④生活の中の有意義な役割、というステップがアメリカのサービス提供者により紹介されています。

あなたのリカバリーは、どのようなプロセスを経るのでしょうか。

2011年4月30日土曜日

【リカバリーの物語25】リカバリーのプロセスについて

【リカバリーの物語25】
■リカバリーのプロセスについて
ペンネーム:アヒルの兄貴さんの経験談に基づきリカバリーのプロセスを分解し、解説を加えます。
ただし、リカバリーのプロセスは人それぞれであり、同じ経過をたどる人はいません。他人のリカバリーのプロセスと同じものを作り出そうとすればするほど、自分らしさは失われリカバリーから遠ざかるかもしれません。ましてや支援者や家族が、他人のリカバリーのプロセスをあてはめて強要することがあってはいけません。しかし、本人も説明しているように大いに参考になるどころか、リカバリーのプロセスには他人のリカバリーを知ることが必要だとも説明しています。

彼によればリカバリーとは「劇的な変化」であり、当事者の生活の質は一変するそうです。

①周囲が本人の異変、病気に気付く。
リカバリーのステップは、実は周囲による気づきから始まる、と説明していました。これは本人の変化を重視するリカバリー論と異質ですが、斬新な指摘と言えるでしょう。
②病気を本人が理解する。
本人が自分の病気を知り、理解すること。受け入れることと言ってもよいそうです。病気や障害を治したり、乗り越えたりすることではなく、「ああ、これは病気なんだな」と知る。これも一つのリカバリーのステップだとのことでした。
③薬を決める。
薬を主治医と一緒に選び、決めること。本人だけでは決められませんが、薬を決定することもリカバリーのプロセスなのだと言います。
④支援者・親友を得る。
ジョブコーチやIPS支援を受ける、という表現を本人は使いました。二人三脚で考え、行動してくれる支援者がリカバリーのプロセスには含まれるとのことです。これは、職種としての支援者に限ったことではなく、ともに信頼し成長し合える人間関係が必要だということを表現しているようです。
⑤ピア仲間を得る。
リカバリーキャラバン隊に入る、という表現を本人は使いました。一人ではなく、また病気のことも隠さず理解し合える仲間を作ることが必要だとのことです。
⑥他人のリカバリーを知る。
ピア仲間と出会うだけでなく、お互いのリカバリーを知ることが、リカバリーのプロセスに必要なようです。具体的な生活や気持ちの変化などを話し合ったり、文字などで読んで知ることが大切だと説明しています。
⑦社会に出る。
病院と家の往復だけでなく、一市民として社会に出ることが必要だと言っています。働くこと、学ぶこと、ボランティア活動をすること、何でもよいようですが、社会の中に出て社会人としての時間と経験を持つことが欠かせないとのことです。
⑧悩む。
ここで言う悩みとは、病気や薬に関する悩みではありません。社会人として、人とのコミュニケーションや将来の夢、目標に関して悩む事が大切とのことです。病人として悩んだり生活するのではなく、社会人として生活していれば当然出てくる悩みにぶつかり、それを経験することがリカバリーのプロセスには必要だとのことでした。

2011年4月29日金曜日

【リカバリーの物語24】人生に花を咲かせる

【リカバリーの物語24】
人生に花を咲かせる
作家になることを希望するペンネーム:P.6000さんは、リカバリーを次のように描写します。

リカバリーとは、うまれ持った性格や病気を経て到達する、「自分ならこれができる」という人生。誰にも真似できない人生です。教科書や辞書のみで説明し兼ねます。独りでは、病気とともに生きながら、リカバリーを実現できません。夢中になれる目的・目標がリカバリーには必要であり、本人の価値観を抑圧しようとする動きにめげないことが必要です。薬を処方するだけの医者の言うとおりにしていたら自分の人生に花は咲きません。枯れる一方です。自分と支援者で咲かせるのです。いつ治るかも分からないのに「完全に治ってから」と話す医師の判断は遅いのです。病気しながらでも、支援者と歩んでリカバリーするのが先決だと感じています。

2011年4月28日木曜日

【リカバリーの物語23】私のリカバリーの旅

【リカバリーの物語23】
私のリカバリーの旅

精神障害の当事者にとってリカバリーとは自分の生活の劇的変化、それによるものの見方の変化である。出口の見えない精神障害というトンネルの中で、もがき、挫折し、絶望している本人にとって、リカバリーという体験はどのようなものであろうか?リカバリーはある日突然起こるのであろうか?リカバリーしたらもう問題はそれで良いのだろうか?
精神疾患から立ち直るというのとも違うし、あくまでも個人的な体験なのでそれは道なき道をひとりでさまよい苦しみも味わう。体調の良し悪し、症状のあるなし、服薬の煩わしさ、その他精神障害の当事者であることは、毎日が生きづらく、日常のちょっとしたことや人間関係が煩わしくなってくる。専門医は我々が安定していれば、それでよしとするきらいがないわけではない。
リカバリーとは、こういう精神障害特有の煩わしさは、それはさておいて、自分の夢をもったり目標に向かって生き甲斐を感じたり、人間関係を豊にするといった人生や社会に対してより積極的な態度を病人が持つということである。
こうした考えに対しては、専門医は疑問を持つ人もいるだろう。幻聴や妄想に取りつかれていて、自分の身の回りのことも満足にできないのに何が人生の生きがいだと。そして精神保健福祉サービスからの批判も聞こえる。やれサービス提供者の荷が重くなるとかリカバリーする人はほとんどいないとか専門医の役割を軽んじているとか。だが個人の主体的な社会性を考えるとこれからのサービスにはリカバリーの持つ力強さ、リカバリーした人の強力な体験、エンパワメントを無視できず、専門医もこうした社会運動をないがしろにすることはできないであろう。
プロカバリーもそうである。この言葉の提唱者のスタンスは良いことに「いつでもよい、どこからでも良いから一歩踏み出す」という立場である。そしてその土台に希望を持つことを上げ、希望を持つということは、物事の様々な理由のことで物事は何とかなる、というスタンスである。誰でも失望すればお先真っ暗になる。だから、これからの精神保健福祉サービスは重要な資源として希望を患者に与えることが重要になるのではないかと思う。

サム ウィーカー ジュニア

2011年4月27日水曜日

【リカバリーの物語22】第4章 リカバリーの定義

【リカバリーの物語22】
第四章 リカバリーの定義

リカバリーの定義は色々ありますが、ここでは当事者であり研究者であるペンネーム:サム・ウォーカー・ジュニアさんによる解説をご紹介します。サムさんは有名私立大理工学部を卒業後、アメリカ在住経験もあります。発症後、入院生活などを経て、現在では得意の翻訳に携わる一方、自らの疾患経験やサービス利用者としての立場から、リカバリーやプロカバリーの概念の研究にあたられており、その鋭い文章、考察には定評があります。

2011年4月26日火曜日

【リカバリーの物語21】リカバリーについて言われていること

【リカバリーの物語21】
■リカバリーについて言われていること
リカバリーの定義は一つに絞れませんが、次のようなことがよく言われます。

・リカバリーは専門医の介入なくして起こりうる
・リカバリーにはそれを信じ、リカバリーする人の味方に立ってくれる人が必要
・リカバリーは精神症状の原因について論理的に説明するものではない
・リカバリーは症状の回数や持続期間を変えうる
・リカバリーは直線的ではない
・リカバリーは小さなステップを何回も踏んで起こる
・リカバリーは症状が全くなくなることではない
・リカバリーは「病気illness」ではなく「元気wellness」に重点を置いている
・リカバリーは当事者の選択に焦点を当てる

2011年4月25日月曜日

【リカバリーの物語20】リカバリーを支える支援

【リカバリーの物語20】
■リカバリーを支える支援
リカバリーを支える支援とは、次のようなものだと言われています。逆に言えば、次のような支援の結果に得られるものが、リカバリーと考えることができます。

・希望を伝達し続けている
・共感、理解、ユニークな人として互いを認め合う関係
・リカバリーを信じている、期待している。
・目的、成長、夢、願望、目標を目指している
・体調等の自己管理が大切にされている
・地域生活・活動につながろうとしている
・失敗から学ぶことを恐れない
・サービスの決定は本人がしている
・ピアサポート、相互の助け合いを励まし、評価している
・危機を予測し、体調悪化時の対策を持っている

2011年4月24日日曜日

【リカバリーの物語19】リカバリーではないこと

【リカバリーの物語19】
■リカバリーではないこと
リカバリーとは以下を示す言葉ではないことは、確実なようです。

・精神疾患症状がないということ
・精神保健サービスを利用していないということ
・薬物療法が必要なくなるということ
・完全に自立するということ

2011年4月23日土曜日

【リカバリーの物語18】リカバリーの歴史

【リカバリーの物語18】
■リカバリーの歴史
現在では豊かなイメージを含んだリカバリーRecoveryという単語ですが、はじめは「回復」つまり病気が終わることとして使用されてきました。そして薬物中毒のプログラムで、現在のようなリカバリー概念が生まれ、評価を得てきたそうです。これが1980年代後半から、当事者・サバイバー運動、草の根運動、自助グループの主導で米国内で発展したそうです。
簡単に言うと、個人のリカバリーに関する語りや証言の蓄積がリカバリーというアプローチを可能としてきたと考えるのがよいでしょう。つまり、精神疾患を持ちながらも私は充実した人生を過ごしているという報告について、「そんな主観的で個人的な感想は意味がない」とか「そんなのは嘘だ」と軽視されていましたが、それが積み重なることにより、リカバリーを社会で取り扱うべき現象に値するとみなが考えるようになったのです。人の人生の質に客観的なものさしはない、本人の感じ方が全てだ、と主観的な表現こそが社会現象を形づくると考えられるようになったのです。

リカバリーについて一つの定義を採用することは、リカバリーの無限の可能性を奪うために、できないと考えられています。そこで様々な定義がありますが、事者による定義と、医師による定義が異なる傾向があるようです。医師は、症状・機能の改善、治療の役割で重視した定義を採用したがりますが、当事者は、ピアサポート、自己実現、現実の個人の体験を重視した定義を採用する傾向があるそうです。

定義することから逃れようとする「リカバリー」ですが、そのイメージを伝えるためにいくつかヒントを提供します。この冊子全体を通してリカバリーのイメージをふくらませ、自分の言葉で定義したり描写してみることが、自分のリカバリーにつながるでしょう。

2011年4月22日金曜日

【リカバリーの物語17】エンパワメントのルーツ④エンパワメントを大切にした援助とは

【リカバリーの物語17】
④エンパワメントを大切にした援助とは
エンパワメントは、どんな立場にあっても学び挑戦する環境があれば人は活躍できることを示しています。
活躍するための力や可能性は、当の本人の中に必ずあります。しかし、それは「弱い立場」にあることや疾患により隠れてしまっていることがあります。
援助はこの可能性や力を与えることではなく、隠れてしまっている覆いを本人と一緒に払って、本来の可能性を活かすチャンスを作ることです。
このことから、次のように言われています。

援助の仕方五原則
・本人による問題をとらえ方を大切にする
・本人が現に持っている長所や可能性を探し、大切にする
・知らず知らずのうちに弱い立場にあることを本人が気付く機会を設ける
・本人が望んだスキルを学べるような場を設ける
・本人が「弱い立場」によりチャンスが減っている場合は、交渉する
そして、一番上手に援助できるのは、主治医でも家族でもワーカーでもなく、自分自身なのです。

2011年4月21日木曜日

【リカバリーの物語16】エンパワメントのルーツ③エンパワメントの誕生

【リカバリーの物語16】エンパワメントのルーツ③エンパワメントの誕生
ただでさえ弱い立場にある人たちの可能性は、社会の勝手な思い込みにより、限定され奪われてしまっていることに気付きました。援助は、偏見と差別によって本来の可能性が失われている状態を減らすことであると理解されるようになりました。つまり偏、見と差別を減らす、偏見と差別があっても可能性が失われないようにすることにしようということになりました。これを当事者と一緒に行う一連の活動とプロセスをエンパワメントと呼びます。
しかし、(お節介型の)エンパワメントをすればするほど、つまり援助者が当事者が力を増やせるように意図的に問題を解決し働きかければ働きかけるほどエンパワメントから遠ざかること、つまり当事者は自ら問題を解決していく力を失っていくことが研究でわかりました。これをエンパワメントのパラドックス(矛盾)と言います。

2011年4月20日水曜日

【リカバリーの物語15】エンパワメントのルーツ②今までの考えは間違っていた

【リカバリーの物語15】エンパワメントのルーツ②今までの考えは間違っていた
②今までの考えは間違っていた
このことから今までの考えは間違っていたことに気づきました。

今までの考え:
社会的に価値のある役割を果たしていない
  ↓
集団や個人は社会から否定的な評価が与えられる
という順番でしたが、実際の世の中は

新しい考え:
集団や個人は、社会から否定的な評価が与えられる
  ↓
社会的に価値のある役割を果たしたくてもできない
だということに気づきました。

たとえば、黒人差別の場合は
今までの考え:
黒人は社会で活躍していない

黒人はバスに乗るべきでない

新しい考え:
黒人だから安心してバスにも乗れない社会

黒人は活躍したくても、できない

たとえば精神障害者が働く場合は
今までの考え:
精神障害者は働けない

精神障害者が働く場や機会はいらない

新しい考え:
精神障害者が働く場や機会がない

精神障害者は働けない

2011年4月19日火曜日

【リカバリーの物語14】第三章リカバリーの歴史 エンパワメントのルーツ①黒人が差別されていたときのこと

【リカバリーの物語14】
第三章 リカバリーの歴史
 
リカバリーを理解するために、エンパワメントという理念が生まれた歴史から紹介します。

■エンパワメントのルーツ

①黒人が差別されていたときのこと
1955年「黒人女性が市営バスの座席を白人に譲らなかった」ために逮捕されました。非暴力による抵抗「バスボイコット運動」がマーチン・ルーサー・キング牧師により行われ、黒人解放運動につながります。フェミニズム運動や同性愛者解放運動なども同時期に起こりました。これら少数派(社会的弱者)に共通していたのは「社会的な差別や抑圧によって、つまりスティグマを押された集団に属しているという理由で、あるいは経験してきた差別的待遇によって、自分の力を発揮できない。つまり個人的あるいは集団的な目標を達成する際に、資源を獲得して活用することができない」という構造でした。

2011年4月18日月曜日

【リカバリーの物語13】うつ病とは

【リカバリーの物語13】
■うつ病とは
岡本さやか
うつ病は誰でもかかりうる病気です。
朝から気分が落ち込み何もしたくない、誰とも話したくない何事も悪い方向に考える、毎日よく眠れない認知機能の低下食欲の低下、手足のしびれどこの病院で検査してもどこにも異常がなく全く症状も改善せずますます気分が落ち込んでしまったりします。
またストレスからうつ病になりやすい人もいます。同じストレスを受けてもうつ病にならない人もいます。うつ病になりやすい人はもともとの性格と関係していることがあります。
真面目で几帳面で完璧主義で責任感の強い人は確かに周囲からは、頼りになり社会的にも信頼のおける人と受け取られますが、その反面ストレスをためやすく心身に無理をかけやすいためうつにおちいりやすいというリスクを持っています。女性の場合は産後や更年期など女性ホルモンの変化によって起きるうつ病もあります。
うつ病の治療で大切な事は薬をきちんと服薬し、休養と睡眠を十分にとることです。
うつ病はけしてなまけ者ではありません。神経が疲れているため毎日活動的に過ごせなくなっているのです。なまけていて体が動かないのではない事を、ご理解下さい。
私は体質的に薬が合いづらいため苦労をしています。二十五歳の時に発病してもう十年以上この病気と、付き合っています。
私の主な症状としては一日中眠い誰とも話したくない、食欲がない認知機能の低下により料理の献立が思い付かない、料理の手順がわからないなどがあります。料理の献立が思い付かない時には、しかたがないので適当に目に止まった物を買い、後で献立を考えます。料理の手順がわからない時には調子が良い時の倍の、時間をとって料理をしています。
本当に調子が悪い時には家事は主人に任せていますがそうすると、普段の倍食費がかかってしまいます。
安くて美味しい料理や手のこんだ料理が、食卓に上ることもなくなってしまいます。その日に何が食卓に上ったかで私の体調が一発で、わかります。料理は私の体調管理のバロメーターです。

2011年4月17日日曜日

【リカバリーの物語12】自我の障害について

【リカバリーの物語12】
■自我の障害について
ペンネーム:サム・ウォーカー・ジュニア
本物の自分を思い出すことは容易ではありません。特に精神疾患にかかっている私達は、ある意味で人にとって一番大切な自我の意識が普通の人よりも希薄で脆弱です。そのため、自分自身の考えが自分でまとめられず、周りの考えに左右され易いのです。この考え方の病は、自分の気持ちとは別個に動いていくことがあります。今こうしようと思っているのにそのことがなかなかできない。今こう思っているのにそれとは全く関係ない考えが頭をよぎる。空のかなたから大きな歌声が聞こえてくる。こういうことは薬物でしか治しようがありません。脳内物質の代謝異常なのです。ですが、夢とか希望というあふれる思いはこういった精神状態と全く違うものであると私は考えます。

このように統合失調症の症状(シュナイダーの一級症状)の原因としてドーパミン説、血流の異常説、皮膚の汚れ等諸説が説明されています。それでは我々の自我意識とか夜見る夢、将来の夢、あふれる希望などはどこからくるのでしょうか。一説に統合失調症の原因として(うつも同様な説なのですが)脳内の海馬というところの傷だという説があります。しかし、明日に向かう希望の力やリカバリーの力はこのようなミクロの説明では尽くされません。このストレングスは体全体から起こるもので、それこそ幻聴や妄想も吹き飛ぶ力です。人間をとりまく自然は不思議な力を我々に与えるということがはっきりわかりました。

2011年4月16日土曜日

【リカバリーの物語11】第二章 精神疾患について 統合失調症とは

【リカバリーの物語11】
第二章 精神疾患について

ここでは、精神疾患のある当事者から、その疾患について解説してもらいます。経験をふまえての紹介になりますから、教科書とは少し雰囲気が違うかもしれません。それを味わっていただくのがよいでしょう。

■統合失調症とは
中村孝
統合失調症とは誰にもなり得る病気です。遺伝ではありません。百人に一人は発症する病気ですが、九十%以上回復する病気です。
統合失調症の症状は幻聴、幻覚、妄想が出現する病気です。具体的には私の場合には、私のことを誰かが話しているという幻聴、なぜ理由もないのに誰かが私のあとばかりついてくるという追跡妄想、私は仕事ができるので所長賞がもらえるという誇大妄想、私は多くの女性から好かれているという恋愛妄想、私は一生懸命仕事をしているのになぜ邪魔をするという被害妄想、あいつは私の悪口ばかり言うのでぶん殴ってやるという加害妄想がでてしまいました。
私の場合、三回入退院を繰り返しました。退院後はディケアを経て作業所で働きました。三年半働いたら職員から「もう一般の企業で働けるのではないか?」と言われ、ハローワークに病気のことをオープンで行きました。なかなかみつからなかったのですが、病気のことをオープンで働いている人もいるので肝に銘じて、諦めずに根気よく行き、今の会社を紹介していただき、平成十六年二月より働いています。仕事は老人ホームでの洗濯と清掃をしています。
私は前の会社では、精神障害があることを隠して働いていたのですが、「なぜ定期的に休みをとるのだ?」とか「何の薬を服用しているのだ?」などと言われ、それが苦痛になり一年間しか働けませんでした。今は薬は一日一回一錠しか服用していないので、副作用はありません。薬を減らすことも大切です。
会社から配慮してもらっていることは、通院の時には、上司は少し遅れても良いと言ってくれるので、無理のないよう仕事ができています。入社したての頃は勤務日数は週三日にしてもらいましたが、今では週6日働いています。仕事を覚えるのも時間がかかりましたが、何回も聞いて覚えました。
精神障害者を雇用する場合は、自分の世界に入ってしまうことが多いので気分転換の意味も含めて、よく「声かけ」をしていただきたいと思います。薬を服用しているので副作用のこともよく理解してほしいです。例えば喉が乾きやすいのでジュースの自動販売機が付近にあったり、疲れやすいので休憩を多くしていただき、休憩室にベットがあれば少し横になったり畳の部屋で横にならせていただきたいと思います。仕事も遅いのですが長い目でみていただき、段々と早くできるようになります。なかなか仕事が覚えられないこともありますが、何回でもわかるまで聞いてほしいと言っていただければと思います。睡眠薬を服用している方は出動時間を少し遅らせていいただき、通院の時は休ませていただくか、少し遅れることも配慮ください。幻聴や妄想が出現することもあると思いますが、理解いただき大目にみていただきたいと思います。初めは勤務時間は短時間にしていただきたいと思います。言葉使いも気を付けて、精神障害者が入社してもバカがきたと思わないでください。私は今の会社に入社して七年目になるのですが、入社した当初は何もわからなかったのですが、社員の皆さんによく理解していただいて、今は健常者以上に仕事をこなしています。

2011年4月15日金曜日

【リカバリーの物語10】やる気の3要素

【リカバリーの物語10】
■やる気の3要素
貯金、ダイエット、禁煙・・・。やらなきゃいけないと分かっていても、やれないことがあります。人が新しい行動を取るには、3つの要素がそろわないといけないようです。
①それが自分にとって大切だと思える
②それが今すぐに必要だと思える
③それをやることができると思える
「どおしても半年後に行きたい旅行。あと6ヶ月で3万円貯めたい。1ヶ月5,000円、つまり1日200円貯めればおつりが来るな。いつも買っているジュースとお菓子を我慢しよう」と考えられれば①②③がそろうので実行できるかもしれません。しかし、人から言われた目標にはこれらが欠けていることがよくあります。それをやれないのは、人として当然なようです。

2011年4月14日木曜日

【リカバリーの物語9】③診断に希望が必要だ

【リカバリーの物語9】プロカバリーの力③診断に希望が必要だ
翻訳:ペンネーム:サム・ウォーカー・ジュニア診断に希望が必要だ
慢性精神疾患を診断された人は往々にして、実行がとてつもなく難しい治療計画を手渡され、自分達に何ができるかということをほとんど頭に描けない。
終わりなく見える慢性疾患の悪循環を断つのは困難である。将来に見通しがなく、希望が感じられない状況で何ができようか?

2011年4月13日水曜日

【リカバリーの物語8】プロカバリーの力②希望のない診断

【リカバリーの物語8】プロカバリーの力②希望のない診断
翻訳:ペンネーム:サム・ウォーカー・ジュニア

希望のない診断
かつてある精神科医は私に「私は彼らに希望を与えたいのです。しかしそれは困難だ。病気の人たちは、私にはとても解決できない恐ろしい問題を抱えているのです。だから彼らが希望を感じるなど、私には到底思えないのです」と言った。しかし、個別性のない「慢性精神疾患」と診断され、薬がただお情けで処方されて、その最悪のシナリオばかりに目が向けられている限り、服薬する患者はほとんどいないだろう。

2011年4月12日火曜日

リカバリーの部屋

主催 リカバリーキャラバン隊
Yes, We’re the Recovery Caravan!

リカバリーの部屋
渥美正明は24歳のときに統合失調症を発病し、8年間の入院生活を経験しました。退院後はデイケアに参加していましたが、就労支援のポスターを見たときに、自分の人生は自分で決めることにしました。その後、清掃の仕事などについて、自分の長所を活かした充実した生活を送っています。リカバリーの部屋では、笑いあり、涙あり、ここまで元気になった体験を語ります。ぜひ、人生劇場にお越しください!

【日時】平成23年5月14日(土)
13時00分から14時30分
(12時30分~受付) 
【場所】東京都調布市市民プラザアクロス2階(最寄駅:京王線国領駅)
【対象者】興味のある方
【参加費】無料
【申し込み】 recovery_caravan@yahoo.co.jp

2011年4月9日土曜日

【リカバリーの物語7】プロカバリーの力①希望というエンジン

【リカバリーの物語7】プロカバリーの力①希望というエンジン
翻訳:ペンネーム:サム・ウォーカー・ジュニア

希望というエンジン
もし何かする時に、どうにもならないと感じていたら、たぶん何もできないだろう。希望がないなら、モチベーションを持つことはとても困難になる。希望があるならモチベーションを持つことは簡単である。この意味で希望はモチベーションの原動力である。

人間の魂に訴えない病気の治療は、どんなものでも、大きな欠陥を持つ。

2011年4月8日金曜日

【リカバリーの物語6】リカバリー仲間が自分を育てる

【リカバリーの物語6】リカバリー仲間が自分を育てる
ペンネーム:P.6000

他の人のリカバリーを知ることで、自分がどの位置にあるかが分かり、自分の可能性を知ることができます。
比べる対象がいることで、自分をものさしで計れます。進路や職種が同じ同輩がいると俄然やる気になれる。共通の話も出来る。もっと友情が芽生えると暗号めいた話も出来るかもしれない。左手をつないだ相手がライバルになり、ライバルはやがて手をつないだ同士になる。
リカバリーを知ることで、病気が決して悲観して悪い訳ではないことに気づきます。自分を捨てたら誰もが悲しむ。せっかく人として生を受けたのだから、人のため世のために生きる努力をしようという気持ちが大切です。道行く人々に一言、挨拶して声を返してくれたら「礼儀を忘れていない方もこの日本にもまだまだいるんだ!」と安心します。このようになります。
リカバリーが知られるようになれば、日本は元気になります。僕らががんばっていると評判になったら、健常者も勇気づけられます。「明日はどうしよう。休もうかな?」と路頭に迷ったら「僕らを思い出して!」と背中を押してあげられるでしょう。生き生きとしている当事者の存在の意味は大きいです。

2011年4月7日木曜日

【リカバリーの物語5】リカバリーを知り人生が変わった

【リカバリーの物語5】リカバリーを知り人生が変わった
中村孝

こんにちは。統合失調症当事者の中村と申します。私は三回入退院を繰り返しました。
退院してから私は「精神障害者なのだからもう一生働けない。貯金が無くなったら生活保護を受けよう。」と思っていました。
それからしばらくして大田区のTさんに出会いました。Tさんも精神障害者なのですが、正社員で旋盤工として立派に働いているのです。
正直いって私はとてもびっくりしました。「精神障害者でも働くことはできるのだ。」「充実した生活を送ることはできるのだ。」と思いました。Tさんは目がとても生き生きして、立派にリカバリーしているのです。
だから私もTさんのように一生懸命働き、リカバリーしようと思いました。
Tさんとの出会いは私の人生を大きく変えました。今の私があるのはTさんのおかげです。Tさんにはとても感謝しています。

2011年4月6日水曜日

【リカバリーの物語4】リカバリーを知ることは希望の光

【リカバリーの物語4】リカバリーを知ることは希望の光
岡本さやか

例えば五体不満足の乙武さん。
あの方は頭もいいですが、自分の障害や病気を個性ととらえて自分の武器として生きていますよね。でもあそこまでいくためにどれだけの努力をしたことか。
私は自分の障害を個性ととらえ自分の武器としていけばいいという事に気がつくのに、十年以上かかりました。
乙武さんや先日放送された盲目の夫婦でCDデビューをした二人の存在は私の目標です。成功すれば、差別的な目や特別視はしなくなるでしょう。
他の障害者の方にも障害を悲観した生き方はして欲しくない。希望の光となる存在でありたいです。他の障害者の方の目標にされる人になりたいと思っているんです。暗闇の中の一筋の光になりたいから。

2011年4月5日火曜日

【リカバリーの物語3】皆がリカバリーに期待すること

第1章 リカバリーを知るということ
まずはじめに、この本の趣旨を理解していただくために、精神疾患がある当事者たちの文章を紹介します。みなさん、精神疾患がありながらも、今は充実した生活を過ごしていますが、はじめからそうであったわけではないようです。
疾患や障害がありながらも、幸せに生活している人たちのことを知ったり、そういう人たちに共通するリカバリーというイメージを持つことが、その後の生活に影響する様子がうかがえます。

■皆がリカバリーに期待すること
ペンネーム:サム・ウォーカー・ジュニア

私は精神障害者の当事者です。
精神障害者にとってリカバリーは大変な経験だと思います。極めて個人的な体験で多くの挫折をともないます。
私も支援を受けて翻訳の仕事を続けていますが、ほんのわずかな希望の力が助けてくれます。それがいつか自己実現の喜びにつながります。
希望のない状態から希望のある状態になるのは大変な進歩です。今できること、どんなささいなことでも今できることに一歩でも踏み出すことが大事だと思います。
それでも困惑、無力感に襲われる時があります。私はこういう時じっと耐え、希望のわくのを待ちます。
サービス提供者のサポートもあります。これから精神保健サービスは専門医の理解のもと、この大変なリカバリーという仕事を、精神障害者一人ひとりに適したリカバリーができるようサポートしてほしいと思います。
症状をかかえながら夢をあきらめず、その実現に向かって生きるのは何とすばらしいことではないでしょうか。
専門医は「そんなことは無理だ」というかもしれません。
しかしリカバリーは、単に症状がなくなることではなく個人が社会で有意義に生き生きと生活し、生き生きと毎日を送れ、じわじわと人生に幸福感を持てれば良いと思います。
何か特定の目的を達するためばかりでなく、日頃の人間関係がスムーズにいき、生き苦しい思い、落ち込む時もこの運命を背負った人生を乗り切る。そういう気持ちになることは人間の生きていく上での人間に与えられた大切な本能です。
現在、このリカバリーを体験している人は非常に少ないと思いますが、あきらめないことです。
また、専門医の理解も大切ですが、家族や身近な人が理解するのも大切だと思います。
精神保健サービス分野でもこれはひとつの運動になっていますが、リカバリーは本来、個人の社会的なもので、精神障害者のかかえる様々な問題を社会が受け入れる必要もあると思います。
リカバリーについて、一人でも多くの方が理解してくださることを望みます。

2011年4月4日月曜日

【私のリカバリー】仕事力

【私のリカバリー】仕事力
私は32歳から約10年間のブランクを経て最近(もう3年目になりますが)病気の事をオープンにして仕事に着きました。でもそこで待っていたのは、偏見だらけの目でした。皆ことごとく、陰湿な意地悪をしてきていました。でも私は、耐えるしか選択はありませんでした。私は運悪く、障害者年金をもらえませんでしたので、病気と向き合ってきたブランクの10年間は、私にとって親のすねをかじってのどん底の人生だったからです。

どん底人生になると人間関係まで変わってきます。手の平返したように今まで(それまで)仲良かった友人達も去っていきました。お金の力は大きいと思いましたが、心まで疎んでいたのでしょうね。働いて3年目になる今でも心が疎んでいる様な感じがしますが、以前よりは心に余裕・ゆとりがでてきた様に思います。

私はこれからだと思っています。徐々に変化を肌で感じるからです。
意地悪に耐えるだけの人生だったのが、他人に思いやりを持って接してこられるようになって、初めてどん底からぬけでてこられる、そう思えてきたのです。

P.S
豚でも人の役に立ちたい、“ベイブかな”
不自由な障害者 生きるアイデアいっぱい

華子

2011年4月3日日曜日

【私のリカバリー】茶道を嗜むことは、生きること

【私のリカバリー】茶道を嗜むことは、生きること
私は茶道の免状を持っていますので、今でも時々お抹茶をたしなんでいます。
といっても、お抹茶を茶杓ですくって茶筅をたてるだけなのですが、一日の終わりにお抹茶を味わっています。

ふうっとするひと時で、生きているな~と実感できる時でもあります。

ところで私が嗜んでいるお抹茶の名前なのですが、“青山の白”と“初音”と“若き白”という物があります。教わった話なのですが、“青山の白(あおやまのしろ)”とは“青山(せいざん)”とも読めるもので
“青山(せいざん)”とは生と死を意味するものだそうです。そして“初音”とは、今の事ではないかと思うんです。今、一瞬一瞬が次々と昔に過去になっていく、そういう意味ではないかと思っています。
“若き白”とは私は赤ちゃんのことを指していると思うのです。色がついてないではないですか。

これはあくまで私の推測なのですが、こんな事を一日の終わりに考えながら、お抹茶をいただいているのです。

堀尾雅子

2011年4月2日土曜日

【私のリカバリー】お金だけではない、健康も天下の回りもの

【私のリカバリー】お金だけではない、健康も天下の回りもの
昔からよくお金は手には入らないものと言われてきましたが、努力が必ずつきものです。
努力なしにはお金は手に入らないと言われています。
私が思うには、健康も然れど努力なしには手に入らないと思っています。

確かに、20代~30代の頃には、健康は疎かになりがちで、やもすると気を遣わなくなってしまいます。
お金だけではない、健康も天下の回りものという言葉は、そんなヤング世代には、当てはまらない言葉ですが、私達40代世代には希望さえ持てる言葉だと思います。

私はヨーガを習っていて、世界的なヨーガで有名なプージャスワミジさんは、次のことを言っています。

「与えることは生きることであり、生きることは学ぶこと、学ぶことは知ること、知ることは成長すること、成長することは与えること、与えることは生きることである。これが人生の真の循環である。」

私も最後の与えることをしなければいけない時期に差し掛かっていると思うこの頃です。
それが本当の意味での生きることだと思われるからです。

堀尾雅子

2011年4月1日金曜日

【私のリカバリー】異様な体験から

異様な体験から
「おい」「なんだ」通りすがりの人の声が聞こえる。幻聴だ。「何だ、こんなの」と思っても耳から離れない。日も暮れかけて建物も長いかげを作っている。「いやだな」と思ってバイパスに入ると古い居酒屋や食事処の建物がこわれたいびつな木材に見える。思わず足元に目を落とすとひびわれたアスファルトが異様に光っている。私はこわくなってかけだしてやっと表通りに出た。人ごみをかきわけてガソリンスタンドの脇にあるベンダーにたどりついた。いきせききって120円をコイン投入口に放り入れていつものエメラルド・マウンテンのボタンを押した。ガチャッと缶が落ちた。やれやれとほっとひといき飲む。
「何だろうこれ」あたりは暗くなってきた。黒いひとの人のむれが私と関係なく動いていく。
信号の赤、青、黄の色がいやに目について、私はパチンコの台を見ているようで目が回った。「やーこーや」とつぜん大きな声がするのであたりを見回す。ただ人が黙々と歩いているだけだ。街は海のようだ。
時間を待って帰りのバスに乗って席につく。100円出そうとするがなかなかサイフからでない。用意するのに5分もかかってしまった。するととなりのおばあさんが「ぜにまみれだ」と聞こえた。「もういやだ」と思ってサイフをポケットにしまった時バスが発車した。バスは闇の中を装甲車のように進んだ。無気味な坂をのぼって焦るように走っていた。「次は3丁目です」私はバスを逃げるように降り、祈るように走って家にたどり着いた。
うらの戸を開けた母が同情をこめて「よく帰ってきたのね」と私を抱きしめてくれた。
私は小さな子のように母のぬくもりに身をゆだねた。

サム ウォーカー ジュニア

2011年3月31日木曜日

【私のリカバリー】リカバリーの道(タバコ一本の縁)

リカバリーの道(タバコ一本の縁)

リカバリーの道は本当に大変だ。お金がなくてしゅんとしている時「たばこ一本!」と友人にねだる時の心苦しさ。さあ働こうと一念発起して職安に行く。
介護、清掃、警備。65歳の私にとっては厳しい仕事ばかりである。
しょんぼりして家に帰ると母が「洗濯物干して」「布団干して」「皿を洗って」と次から次へと用事をいいつける。ひととおりお手伝いが終わってベッドにあお向けになって横になると不安が次から次へとおそってくる。サイフには1,000円しかない。弟も母も疲れきって寝込んでいる。ゴルフも囲碁も今日はやる気がない。
「え~い、ままよ」友人も相手にしてくれないなら駅まで出て喫茶店で一服吸おう。そう決めて4丁目から無味乾燥なバスに乗っていつもの景色をみて駅へ出る。サラリーマン、主婦、子供連れ、暇そうなおじさん。いろいろ人がいる。
働きたいなあ、いつのまにか年をとってしまった。私もひまをもてあましているおじさんだ。
コンコースを歩いていると突然うしろから声をかけられる。いつものデイケアの知り合いだ。「やあ、おはよう、たばこ一本頼む」「おやすい御用、はい」と一本渡す。
彼はにこにこして通り過ぎて行った。

サム ウォーカー ジュニア

2011年3月30日水曜日

【私のリカバリー】私のリカバリーのモットー

私のリカバリーのモットー

私は調子の良い時も悪い時もモットーを持っている。
1. これまで通り
2. 人間はひとり
3. 今日が終わればよい

この言葉に安心を憶えてもう何十年にもなる
たとえば困難にぶつかった時、何かやらなければとか、こうしなければならないと焦る。
だが、ちょっと待て、今まで何十年も生きてきてやり通してきた。これまで通りやっていれば良いと考える。自分は自分だ。いままで人との人間関係は良いコミュニケーションを図ってきた。何とかなると考えている。
病気のリカバリーには何でもありだ、考え次第だ。
今までこれはこうだと頑張ってきたがちょっと考えれば自分の信念がすべてではない
世界には何十億という人がいる。様々な価値観が交ざり合って社会が成り立っている。病気も急性の時など過去のほんの一場面であり、私は病気をものとも思わない。会社にいけば言うべきことをはっきりと言う。
こうして頑張ってきた私だがリカバリーは山あり谷ありだ。
感性の異様な状態の時でもちゃんと買い物ができ道に迷わず家に帰れる。
ここが精神疾患の不思議なところである。通りでなじみの顔に人がにこにこして挨拶してきた。私はこんな時ほっとする。
これでいいんだ。私は静かに自分に言い聞かせた。

サム ウォーカー ジュニア

2011年3月29日火曜日

【私のリカバリー】リカバリーの旅

リカバリーの旅

リカバリーの旅はゴルフコースを回るようなものだ。
朝早くコースに出てスタートする。第一打をはなつ。
ナイスショットであれば気持ちがよい。時々ラフに入る。
そこからのリカバリーには勇気がいるが思い切って打つ。
こうして楽あり苦ありで18ホール周った時は気持ちが良い。
病気もそうである。朝起きた時スカッとしている時、憂鬱な時もある。
たとえば散歩に行くとか体を動かすとか一歩踏み出すことをこうと決めてやることが大切だ。
今、私は仕事して英語と清掃をやっている。趣味も持っている。
稼ぎは家族を支える事、ゴルフでも時々池に入れたりハザードにつかまったりする。
これはたとえていえば調子悪くなっても入院することだ。
でも勇気と決断は忘れてはいけない。
たとえ林に入って判断を間違えずにフェアウェーに出すとかすればよい。
病気もそうだ。今日はつらいと思ったら多少お金を使っても喫茶店でリラックスするウインドウショッピングするなどの工夫をすると良い。
リカバリーの道は楽しい。

サム ウォーカー ジュニア

2011年3月28日月曜日

【QAシリーズ】働きたい人だけが支援対象か

【QAシリーズ】働きたい人だけが支援対象か

Q:精神障害者の支援者を養成する専門学校の教師をしています。IPSの原則には「働きたい人はすべて対象」とあるが、働きたいと言わない人は支援の対象と考えるものでしょうか?

A:ワーキングライフ第12章にもあるように、本人が就労は「私には関係のないこと」と考えていても、IPSを紹介します。これは無理強いでなく、可能性を提示する作業となります。働けないと言われ続けてきた、働けるイメージが持てない、働くメリットが分からないなどから働かないことを選択しているのでなく、働くという選択肢をはじめから持っていない場合が多くみられるからです。

主治医などの依頼で、入院中の患者も支援します。「何もしたくない」「冷暖房完備で看護婦さんも優しく最高」と言う方の興味、希望を引き出し、入院中からパソコン教室に通うなどの支援を開始していきます。精神疾患があっても社会で活躍し自分らしい人生を送れるという可能性を紹介するには、似た状況にあった方たちの姿か何よりも役立ちます。当事者による講演会を開いたり、個別に会って話をしてみる機会を設定しながら、可能性の提示を行っています。

病気を持っている方が頑張っている話を聞いて、自分でも仕事ができるのではと思い、チャレンジすることにしました。医師には「働くにはまだ早い」と言われデイケアを勧められましたが、お試し参加でやめることにしました。今は病気をオープンにして、1日5時間、週5日の軽作業をしています。仕事は一番充実した時間で、自分が元気になる要素があります。(統合失調症、20代、男性)

こうして希望の輪が広がります。IPS7原則にありませんが、これも支援の一部と考えています。

2011年3月27日日曜日

IPSは、過去に戻れるのであれば、私が受けたかった支援です

IPS研修を受講した方より感想をいただきました。
とても内容が濃いため、本人の了解をいただいた上で紹介いたします。

IPSは、過去に戻れるのであれば、私が受けたかった支援です

私は、不適切な診断と多剤多量処方などによって統合失調症になったと思っております。一言では表現できません。渥美さん、岡本さんのリカバリーの体験を聞き、その前向きさに感動しました。入院していた時や支援されていた時期に、医師やスタッフに疑問ばかり感じていました。就労したい気持ちがあったのに、スタッフの言うことといえば、「病識がない」「準備性がない」「理想が高い」「主治医に聞け」「主治医の許可が出てない」「現実的になりなさい」の連続でした。私にとってスタッフは「壁」であり、「支援者」だとは思えないのです。 IPSは、過去に戻れるのであれば、私が受けたかった支援です。私の夢は「当事者スタッフ」になることです。今回の研修に参加し、リカバリー経験者の話を聞けたことは、私にとっては財産です。私もいつかは、リカバリーキャラバン隊の皆さんのような活動がしたいなあと改めて思いました。長く勤める自信はありませんが、もしできたらいつかIPSを実践してみたいと思います。リカバリーを信じています。

2011年3月26日土曜日

【QAシリーズ】障害者雇用枠が少ない?

【QAシリーズ】障害者雇用枠が少ない?
Q:精神障害者の支援をしています。私の地域では障害者雇用の枠がまだまだ少ないようです。どのようにしたらはどうしたらよいでしょうか?
 
A:障害者雇用の枠が少ないことは、ラッキーかもしれません。精神障害者のリカバリーにとって、疾患のない方と一緒に働くことが意味があります。障害の有無を問わず、みなが自分の可能性を発揮して働く場を作ることが目標であるとするとゴールに近いというわけです。
 一定以上の従業員を抱える企業は、定められた割合で障害者を雇用しなければならないこととなっています。これができない場合、障害者雇用している企業へ給付される費用を逆に負担する仕組みがあります。障害者求人が少なくても、実は雇用すべきなのにできていない企業が多いかもしれません。このような企業に雇用するよう指導するのがハローワークの雇用指導官です。
 指導される企業も障害者雇用の仕方が分からない、自信がないのが一般的です。ですから私たちは、指導官などと企業向けに障害者雇用の仕方を紹介するプログラムも行っています。雇用事例や仕事内容、活用できる資源や助成金、雇用する企業や働く本人による必要な配慮の説明などをきっかけに、企業のニーズ、悩み、心配事そして長所や可能性を聞きだし、接点を持ち続けています。障害者雇用をすることで納付金を払わなくて済むだけでなく、多様な社員が働くことで組織としてメリットがあったと報告する企業も多くあります。

2011年3月25日金曜日

【QAシリーズ】小さなクリニックでIPS

【QAシリーズ】小さなクリニックでIPS

Q:小さなクリニックなのでIPSは無理なのですが、その発想を組織内に取り入れていくには、どうしたらよいですか?

A:個別支援も同じですが、内発的な動機づけが変化を生みます。変化が必要だと考え、それができると感じられ、今はその時期だと判断するときに人は変化できるというわけです。この要素を組織内で満たせるよう整えれば、自ずとIPSあるいはリカバリー志向の支援へシフトしていくことでしょう。

今の支援がうまくいっていなければ、IPSを紹介するチャンスです。何かしらの変化が今必要だと感じていると想像できます。いきなりIPSというスタイルではなく、リカバリーシートに基づいた個別支援など取り入れられる小さなステップを重ねることで、大きな変化の可能性を生み出せるでしょう。

そのために組織内でまず1事例取組み、そこから組織内で学び取るのが良いと思います。無理と感じながらも本人と一緒にハローワークに同行し、試行錯誤の支援をしてみる。理屈ではなく、患者のリカバリーを目の当たりにすることで、人として揺さぶられるような経験は財産となります。時期に応じて組織内に、リカバリーやIPSに関して情報提供するとよいでしょう。そのためにクリニック内で学習会を企画する、自分達の取組みや考え方を学会で報告することも役立ちます。

「小さなクリニック」の長所も意識してみましょう。巨大組織の精神科病院よりフットワークが軽くできるかもしれません。地域からの敷居は低く、立地も街中にあるでしょうし、「安易な入院」に傾くこともないでしょう。ぜひ、長所を活用してください。

2011年3月24日木曜日

【QAシリーズ】ストレングスモデルに基づいた地域連携

【QAシリーズ】ストレングスモデルに基づいた地域連携
Q:ピアサポーターです。「ときには一般就労をストレスだと危険視する支援者とも、うまくやっていかなくてはならない」とのことですが、実際にはご苦労があると思います。お聞かせください。
 
A:私たちは失敗を重ねながら進んできました。本人の選択やリカバリーを理解しない支援者と安易に非難してしまったこともあります。しかし、それはストレングスモデルの実践とはほど遠く、本人が利用できるサービスの幅を狭めかねません。これではいけません。
 リカバリー等の理念や価値観が共有できるよう努めます。数ある仕事の中から支援者という仕事を選んだ方たち、共有できるものがあるはずです。ときには勉強会等を企画することもあります。理念を共有する際に大切なのは、専門用語に頼らないことです。特に欧米から輸入されたような「最新用語」の使い方はわきまえるべきです。理解できていないと分かりやすい日本語で語れません。比喩や文学的表現が役に立つことも多いです。
同時に支援の質に関して、統計的な科学的根拠(エビデンス)を武器にしないこと。これは自分の足元を見直すためにあるもので、支援の質をアピールし、他を批判するために使うものではありません。
患者だけでなく、関わっていただける方たちや組織のストレングスに注目するようにしています。就労支援はまだ早いと実習の調整に協力してもらえなければ、「本人の再発と自信の喪失を心配している優しい支援者」「企業と築いてきた信頼関係が崩れ、精神障害者の実習機会が失われることを必死に避けようとする熱心な方」かもしれません。未熟な私たちはそうとらえるべき、そうありたいと考えています。

2011年3月23日水曜日

【QAシリーズ】Win-Win関係を構築する

【QAシリーズ】Win-Win関係を構築する
Q:精神障害者の支援をしています。支援者は企業やハローワーク、あるいは他の支援機関の担当者とWin-Win関係を構築するような交渉をすべきとのことですが、どのようにしたらよいでしょうか?

A:ストレングスに基づくIPSは、無理を強いたり威圧したりするような交渉やコミュニケーションではなくポジティブな感情に基づく対話を使用します。このとき相手の側にとってもメリットがあるWin-Win関係が構築されるはずだと考えています。交渉の前提として、お互いに何を選択するかは自由であることを大切にします。相手の自立性を尊重することで、自分の自立性も大切にします。
 利害が対立した場合は、共有できる価値観を対話により見出すことを意識します。相手の話をよく聞き、細かい利害では対立したとしても、例えば障害がある方でも働けるような会社にしたいなどより大きな目標では合致できるはずです。対立した関係ではなく、同じ目標に向かって協働している関係であることを確認します。
 この関係を作るために、ときにはテーマと直接関係ない「つながり」を活用するのもよいでしょう。母校や出身が同じであるとか、食べ物の好みが一緒であることが功を奏することもあります。ちょっとした物の貸し借りでも関係作りはできます。同じ研修に参加し、見学する場を持つことも役に立ちます。相手の持つ役割やステータスも尊重するとよいかもしれません。「2児の父親」「自治会で和太鼓を教える師匠」などの側面にも配慮、活用するというわけです。
 患者だけでなく、関わる全ての方と前向きにお互いが自分にメリットになると選択できる関係を作る方法をIPSでは採用します。すべてはリカバリーの可能性を大切にするためです。

2011年3月22日火曜日

5/29 中村孝のリカバリーの部屋

中村孝のリカバリーの部屋
~中村孝が語る就労までの体験談~

中村孝は大学卒業後、コンピュータのSEとして働きました。そして32歳の時、統合失調症を発病。3回の入退院を繰り返し、ディケア、作業所を経て平成16年2月より一般就労。彼は訴えます。「精神障害者でも立派に働けることを社会に示したい。」、「医師、支援者に働くことの大切さを伝えたい。」と。ここまで元気になった体験を語ります。

日時 平成23年5月29日(日) 13時00分から15時00分(12時30分~受付)
場所 東京都調布市市民プラザアクロス2階
http://www.chofu-across.jp/goannai_tizu_frame.html
(最寄駅:京王線国領駅)
対象者 興味のある方
参加費 無料
申し込み recovery_caravan@yahoo.co.jp

被災したIPS/リカバリー仲間から②

被災したIPS/リカバリー仲間から②

仙台のリカバリー支援仲間から無事を知らせる連絡が入りました。


スタッフ他私のまわりの福祉関連メンバーは全員無事でした。ただ、ご実家が安否不明の方もいらっしゃいます。いまは家族、仲間で助け合って頑張っています!!生きていればまた、頑張って復興していけることを考えると命があってよかったとみんなで話していました。今回のことで、家族や友人の絆がいかに支えになるか強く生きる希望をもたらすかを実感しております。

2011年3月21日月曜日

【震災からのリカバリーのために⑥】中井久夫さんのコメント

【震災からのリカバリーのために⑥】
エンパワメント、リカバリーの先駆者と考えてもよい精神科医でありながら、文学者である中井久夫さんのコメントより抜粋して紹介します。

 日本で一時にこれだけの災害はなかった。空襲も、これだけ広範囲ではなかった。今までの資料に書かれていないことも起きていると思う。阪神大震災の時は、神戸の中から色んな提案がでてきた。僕らは教訓より、現地の中の声に耳を傾けるべきだと思う。
 だから分かったようなことは、何も言えない。被災した人たちが切り開こうとする道を尊重していくしかない。
 周囲の人は、いま出来ることをやるより他にないと思う。「気の毒、かわいそう」という言葉は逆に反発を買うこともある。被災者の事は被災者でないと分からない、とも言うから。
 失ったものへの思いは人それぞれだし、共感するのが簡単ではないくらい、災害は一人ひとり違う。地域によっても集落が全滅した所とそうでない所では、対応も違ってくる。心の傷は、回復する力を持っている。だからこそ被災者に敬意を持って、自尊心を尊重するのが大切だと思う。
 過去に津波があり、集落が丸ごと壊滅した例もある。それでも人間が住んできた。まだ先は見えないが、集団として、社会として、立ち直ることは間違いない。

2011年3月20日日曜日

【震災からのリカバリーのために⑤】不謹慎といわずに前向きに

【震災からのリカバリーのために⑤】
不謹慎といわずに前向きに
被災こそしなかったけれど計画停電の影響を受けるなどにより、援助者であっても混乱している方が多く見受けられます。疾患の有無に関わらず、私たちからのアイデアを掲載します。
例えば被災地でも、笑顔で遊ぶ子ども達や、役割分担して炊き出しなどで活躍する高齢者の方なども報道されています。停電等で混乱があるにもかかわらず、今までどおりうまくいっていることもたくさんあるはずです。前向きな報道や情報も積極的に取り入れて行きましょう。
こんな状態で多くの人がイライラしているのは当然かもしれませんが、批難、批判するのは避けましょう。記者会見している電力会社社員や政府関係者に対して記者が詰め寄る、キャスターが対応を批判する、在庫がないことで店員を叱責するなど大人気ない場面も多く見られます。本当に深刻な状況なので、感情を上手にコントロールしポジティブな感情を活用して危機を乗り切りましょう。
あなたの冷静さ、前向きな行動が人に役に立ちます。困っている人を助けてみようと考えたら何ができそうでしょうか。少し話し合うとよいでしょう。
震災やそれに伴う事故への細かい対応方法では意見が異なるかもしれませんが、いずれも地震の被害者であり、県民、国民の安全を願って必死に対応をしている方たちであることを忘れないようにしましょう。人間が過去に経験した大きな困難は、批判合戦ではなく、助け合いにより乗り越えてきた歴史の事実を思い出しましょう。

2011年3月19日土曜日

【震災からのリカバリーのために④】情報は選びましょう

【震災からのリカバリーのために④】
情報は選びましょう
被災こそしなかったけれど計画停電の影響を受けるなどにより、援助者であっても混乱している方が多く見受けられます。疾患の有無に関わらず、私たちからのアイデアを掲載します。
自分の意志で選択しづらい、あるいは再現力の強いテレビがつけっ放しになっていませんか?テレビを消して、インターネットやラジオで情報収集するように切り替えましょう。
必要な情報と、参考にする程度でよい情報とを分けましょう。例えば、停電、電車の運行状況、揺れた場合の地震の最新速報などは必要な情報でしょう。
アニメやビデオなどを見るのも、平静さを取り戻す上では悪いことではありません。堂々とやってよいことです。
震災にあった現地の惨状に関する情報は、厳選して確認しましょう。過度な感情移入などにより自分が過酷な体験をしたのと同じ状況になることが報告されています。自分の現状に見合っていない不安や興奮は、プラスにはなりません。
バランスよく情報を取り入れましょう。同じ情報でも、報道の仕方でまったく見え方が異なってくることがあります。1つの情報をどのように解釈するかは自分次第ですが、解釈の仕方によっては過度な不安や興奮を引き起こして、かえって自分の身に危険を引き起こすことにつながりかねません。結論を急いで、勝手な解釈をするとパニックになります。

2011年3月18日金曜日

【震災からのリカバリーのために③】不安、興奮状態を落ち着けましょう

【震災からのリカバリーのために③】
不安、興奮状態を落ち着けましょう
被災こそしなかったけれど計画停電の影響を受けるなどにより、援助者であっても混乱している方が多く見受けられます。疾患の有無に関わらず、私たちからのアイデアを掲載します。
たくさんの情報、地震や津波に苦しむ映像、買占めする実際の様子などを見ると、不安あるいは興奮状態になるのが普通です。こういう緊急事態では、自分の命を守るため「何か行動を起さなければ」という気持ちになりやすいアドレナリンという脳内物質が出ます。
本当に地震で揺れているときはこのアドレナリンの効果は大切ですが、テレビなどを見続けて過度な不安から興奮状態に陥ってしまうと、冷静で現在自分が置かれている状況に見合った適切な判断が出来なくなってしまい、余計に身の危険が生じてしまいます。
確かに「いつもの平和なとき」とは違うでしょう。自分の身の回りで実際に起きていることなのか、テレビなどで報道される被災地の状況なのか、冷静に見渡してみてください。疲れてしまい、体調を崩しかねません。
可能な限り「いつもどおり」の生活を心がけましょう。食事の時間や「いただきます」というあいさつ、食後はコーヒーを飲むという習慣、風呂での過ごし方など些細なことでもよいです。いつもの自分を保つことにより、冷静な判断力を備えましょう。

被災したIPS/リカバリー仲間から①

被災したIPS/リカバリー仲間から①

IPS研修を実施した千葉県旭市の東総障害者就業・生活支援センターなどから「水を入れるための空のペットボトル」を送ってほしいとのメッセージがありました。


ロザリオの聖母会から緊急支援依頼!!
http://www.rosario.jp/sawayaka-n/letter/kaisounofukusi_r1.pdf




2011年3月17日木曜日

【震災からのリカバリーのために②】パニックが一番怖い。落ち着きましょう。

【震災からのリカバリーのために②】
パニックが一番怖い。落ち着きましょう。
被災こそしなかったけれど計画停電の影響を受けるなどにより、援助者でありながら混乱している方が多く見受けられます。疾患の有無に関わらず、私たちからのアイデアを掲載します。
地震、津波、建物の倒壊、原発事故、停電、電車の運休など震災被害が多く報告されています。この報告を元に思い込みや噂、憶測や不確かな伝言が発生して、集団的なパニック状態が発生することが過去の歴史ではよく起こりました。
現在もカップラーメンやガソリン、トイレットペーパーなどの買占めが起きております。そうなったとしても仕方ないほどの状況ですが、このような行動を取っている方はパニック状態にあると言えます。
このパニック状態は、他のパニック状態を引き起こしかねません。冷静に対処しましょう。物は実際には不足していないのに、不足しているように感じられると買いだめしてしまい、本当に不足してしまい被害が拡大してしまいます。天災は防げませんが、人災は防げます。
例えば店頭からカップラーメンは少なくなりました。これは、在庫は震災地に優先的に送ったためです。品薄になったためパニックになった人による買占めが起こり、店頭からなくなってしまいました。一週間ほど待てば通常通りの販売ができる見込みもあります。落ち着いて、行動しましょう。

2011年3月16日水曜日

論文雑誌発行予定のお知らせ

論文雑誌発行予定のお知らせ

まもなくデイケア学会学術誌「デイケア実践研究第14巻2号」が発売になります。この雑誌にて、IPSのコミュニティ・ソーシャルワーク部分の実践報告を行います。これは「ストレングスモデル」の第7章資源の獲得:地域を地域精神保健に戻す、の私たちなりの実践報告のつもりです。個別支援のみならず、地域ネットワーク作りはストレングスモデルの大切なテーマである一方、恥ずかしながら私たちはようやく報告するに至りました。
興味のある方は、ご一読ください。
※コミュニティソーシャルワーク:1982年の「バークレイ報告」で提案された、地域を重視したソーシャルワーク。対面的な個別支援、地域で生活するために必要な社会資源への到達に関する支援に加えて、必要な社会資源の開拓、開発、ネットワーク構築をソーシャルワークとして行なうこととなる。

【タイトル】ストレングスモデルによる精神科病院の他機関連携~IPSのコミュニティソーシャルワーク~
【執筆】中原さとみ、飯野雄治
精神科病院の孤立は、患者の孤立を意味する。
患者の地域統合をスローガンにかかげながらも、精神科医療従事者が地域との連携に苦労している現状はないだろうか。桜ヶ丘記念病院ではIPSモデルに基づく個別支援を行ってきたが、2007年ごろからその方法を大きく転換した。その結果、機関を超えた地域チームでIPSを実践するに至った。ここではその経緯と方法を質的に分析し、コミュニティソーシャルワークとしてのIPSの可能性を発掘したい。

発売後は、下記のアドレスから購入できる予定です。
http://www.meteo-intergate.com/journal/journal-archive_dc8dayca.html

2011年3月15日火曜日

【QAシリーズ】社会とのパイプ役

【QAシリーズ】社会とのパイプ役

Q:精神障害者の支援をしています。支援者は社会とのパイプ役になるとか、地域開拓する必要があるとのことですが、ピンときません。教えてください。



A:地域生活での生活が実現するよう、患者が利用できる社会資源を開拓したり、創りだしたりすることもIPS支援者の仕事です。これをコミュニティソーシャルワークと言います。

 例えばリハビリとして紙を折る患者を、日本の伝統工芸である折り紙作者として生活できるような場を創ること。患者が折った折り紙作品は押し入れに眠るだけでしたが、この作品を評価してくれる場を探すことにより外資系の企業が立派な工芸品として展示するに至りました。このことで「患者」から「折り紙作者」としての肩書が得られます。同様にガラス拭きの練習をする知的障害者を、バスの清掃で地域貢献する青年にすることなどが、私たちの地域で行われています。ネットワークを作り、障害のある方が地域で過ごすための情報や環境を手に入れやすいように耕しておくことが地域開拓です。

支援者が社会と交渉して社会での役割を作ることにより、同じような作業をしていても地域統合は実現できます。特別なリハビリや就職なくしても地域統合は可能かもしれません。

支援者には専門知識より社会経験が必要となるでしょう。一人の市民としての社会経験が役に立ちます。精神科医療や福祉の世界しか知らない支援者は、まず自分が地域で生活する経験を大切にすることから始めるとよいでしょう。

2011年3月14日月曜日

【QAシリーズ】向いている仕事を探す

【QAシリーズ】向いている仕事を探す
Q:働きたいと考えている精神障害の当事者です。自分にどういう仕事が向いているのか知ってから就職活動をしたいのですが、どうしたらよいでしょうか?

A:興味や特技などを活かした仕事がよいと思いますが、なかなか見つからないものですね。自分の長所って、なかなか気付きづらいものですし、ましてや仕事と結びつけるのは難しく感じるのは当然です。
親や兄弟、友人にどんな仕事が向いているか尋ねてみるのもよいでしょう。その一方で、新聞の折り込みやハローワークの求人票、市販されている仕事図鑑などで色々な仕事を知り、自分に向いているかどうかを調べるとよいかもしれません。
作業所での実習、ボランティア活動への参加、社会適応訓練事業などの利用による企業内での実習を通して、向き不向きを考えることもできます。障害者職業センターで性格傾向などから適職診断を受けることもできます。「ノルマがない」「人間関係が少ない」等の影響か、農業が向いているという結果をもらう方が多くいます。
忘れてならないのは、どういう仕事が向いているかどうかは実際に働いてみないと分からないということです。むしろ、どういう仕事が向いているかを知るために働いてみることが必要となります。私も学生時代に数多くのアルバイトを経験しました。少しでも向いているかな?と感じる仕事があれば、やってみることが大切です。

2011年3月13日日曜日

【震災からのリカバリーのために①】体育館等へ避難を余儀なくされている精神障害者に必要な合理的配慮について

体育館等へ避難を余儀なくされている精神障害者に必要な合理的配慮について

被災した精神疾患がある方の支援者へ

リカバリーキャラバン隊と交流があるいくつもの地域で大変な被害が拡大しており、心を痛めております。食料や水を送ったり、多額の寄付をすることは残念ながら私たちにはできません。身の安全が確保されたのちも、精神疾患がある方にはこれから先に様々な困難を感じるかもしれません。私たちから出せるアイデアを微力ながら記載させていただきます。支援する方々自身の体調管理にも配慮ください。皆様の安全、リカバリーを心よりお祈りしております。

体育館等へ避難を余儀なくされている精神障害者に必要な合理的配慮について
脳内の神経伝達物質や細胞の異常により、精神障害者は次のような配慮が必要かもしれません。いずれも「わがまま」ではなく、病気によるものです。ご理解ください。
þ 他人の視線が気になり、健常者とは比較にならないほど苦痛を感じている患者がいるかもしれません。その場合、段ボールや布などでよいので視線をさえぎる個別スペース作りを検討ください。
þ 落ち着かない音、他人の話声が、健常者と比較にならないほど苦痛に感じている患者がいるかもしれません。他人の声がすべて自分への悪口に聞こえ、おびえているかもしれません。その場合、耳栓などを用意・活用してみてください。
þ 先の見通しが立たず、パニックになっている方がいるかもしれません。残念ながら長期的な見通しは立たないかもしれませんが、「3時に水のペットボトル1本、6時30分におにぎり2個」などの情報を紙に書いて渡すなどの配慮をご検討ください。また時計はいつでも確認できるよう、設置してある場所などを教えてあげてください。
þ ゆっくり休むことより、具体的にやる作業、あるいは役割があった方が落ち着く方もいます。休んでいると心配なことばかりが頭をよぎったり、かえっていらいらしたりすることも考えられます。また皆が忙しくしている中で、のんびりしていることにかえってストレスを感じることも考えられます。避難所生活の中で、適度な作業や役割を提供することをご検討ください。
þ 薬の副作用で水を健常者より多く求める患者がいるかもしれません。これはわがままではなく、薬の副作用であることをご理解ください。
þ 慣れない避難所生活で、判断に時間がかかり、取り乱しているように見える患者がいるかもしれません。例えば「薬の飲み方が分からない!」と取り乱していても、薬を手のひらに乗せ、水を渡せば、いつものように薬を飲みかもしれません。体で覚えた「手続き記憶」は混乱の中でも失われることは少ないので、支援に活用するとよいかもしれません。
þ ペットを散歩させるなど、避難生活の中では「無駄だ」と感じられるような作業が、本人のいつも行っている作業であるため、患者の安心につながるかもしれません。他人に迷惑をかけない範囲であれば、その「不可解な行動」をご了承ください。

2011年3月12日土曜日

3/13のIPS支援者養成研修をお申し込みの皆様へ

3/13のIPS支援者養成研修をお申し込みの皆様へ

ご承知の通り、3/11に発生した大震災に続き、ここ東京都多摩地域においても余震が続き、交通機関の運行状況など明日の見通しが立ちづらくなっています。
引き続き情報収集が必要となり、安心した研修実施が困難と予想されるため、残念ながら3/13の研修は急きょ中止させていただくことにしました。
遠方よりお越しの方が多数いらっしゃるため、前日の午前中に決定しましたことをご理解ください。

なお、同様の研修は3/27に都内で実施する予定でいます。
ご都合よろしければご参加ください。
また、4月以降にも研修の実施を検討しております。
今後ともよろしくお願いいたします。

リカバリーキャラバン隊事務局長 
中原さとみ

【QAシリーズ】サービスの利用に反対する親

【QAシリーズ】サービスの利用に反対する親
Q:精神障害者の就労支援をしています。本人の意向とは異なり、親が障害年金や精神保健福祉手帳の取得や利用を拒むことがあります。このようなときどうしていますか?

A:熱心で優しい親御さん、まずそう考えましょう。感情表出が高いからストレス源になるなどと早急に考えることは避けましょう。
 なぜ反対するのかを丁寧に聞き取っていき、より上位の共有できる価値観を見つけましょう。例えば、一度年金をもらって味をしめてしまうと本人がそこから抜け出せなくなってしまう。いつかは病気を治して、普通の人として生活できるようになってほしい。と願っていると分かれば、ここは本人も支援者も親も共有できる価値観だろうと思われますので、これを確認しあいましょう。そしてこの目標に向けて3者で年金等を利用することについてのメリット、デメリットを話し合い、紙に書くとよいでしょう。うまくいっていることは続ければよいし、うまくいっていないことについては何らか別の方法を試してみる。そしてうまくいけば採用する。その単純な原則が役に立ちます。
 本人の意見に耳を傾けることの大切さを伝えるために、エンパワメントの歴史やパラドックスの話を紹介することが役立つと感じています。また親御さんにとっての長期目標と本人のリカバリーの関係(優先順位)を確認するため親御さんと面談の時間を持つのもよいでしょう。「あの子が安心して挑戦できる土台を作るのが親の役目」と言うようになった方もいます。年金等を利用することについて、皆で対話して決めることに価値があります。