【QAシリーズ】ストレングスモデルに基づいた地域連携
Q:ピアサポーターです。「ときには一般就労をストレスだと危険視する支援者とも、うまくやっていかなくてはならない」とのことですが、実際にはご苦労があると思います。お聞かせください。
A:私たちは失敗を重ねながら進んできました。本人の選択やリカバリーを理解しない支援者と安易に非難してしまったこともあります。しかし、それはストレングスモデルの実践とはほど遠く、本人が利用できるサービスの幅を狭めかねません。これではいけません。
リカバリー等の理念や価値観が共有できるよう努めます。数ある仕事の中から支援者という仕事を選んだ方たち、共有できるものがあるはずです。ときには勉強会等を企画することもあります。理念を共有する際に大切なのは、専門用語に頼らないことです。特に欧米から輸入されたような「最新用語」の使い方はわきまえるべきです。理解できていないと分かりやすい日本語で語れません。比喩や文学的表現が役に立つことも多いです。
同時に支援の質に関して、統計的な科学的根拠(エビデンス)を武器にしないこと。これは自分の足元を見直すためにあるもので、支援の質をアピールし、他を批判するために使うものではありません。
患者だけでなく、関わっていただける方たちや組織のストレングスに注目するようにしています。就労支援はまだ早いと実習の調整に協力してもらえなければ、「本人の再発と自信の喪失を心配している優しい支援者」「企業と築いてきた信頼関係が崩れ、精神障害者の実習機会が失われることを必死に避けようとする熱心な方」かもしれません。未熟な私たちはそうとらえるべき、そうありたいと考えています。
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